修行時代、恩師を訪ねてアメリカへ。当時世界でUCD(カリフォルニア大学デービス校)。私の学生時代中学時代は水泳部。大会はいつも決勝までいくんだけど、優勝できなくてね。それが、55歳を過ぎてマスターズの水泳大会に出たら、優勝したんですよ。40年ぶりの達成感でした(笑)。人生で初めて必死に頑張ったのは高校受験の時。「受かる高校に行くんじゃ勉強する気になれない」と、受験したのが先生には無理だと言われた高校。努力の甲斐あって合格した時は、先生が一番喜んでくれました。高校で理系のクラスを選び、さて大学はどうしようかと考えていた時、お袋が言ったんです。「あんた、獣医になるって夢あったじゃない。小学生の頃、飼ってた犬が死ぬって時に、『おれが獣医になって治すんだ!』って」。その母のひと言が今の自分につながっています。「愛情が一番の治療です」をスローガンに〝丁寧に診る〟ことをモットーとして30年、ほぼ365日休診なしでやってきましたが、これもいいスタッフ達に恵まれたおかげと感謝しています。高齢化時代になり、主を亡くして行き場所のないペットがいる一方、老い先を考えて飼うことを断念する高齢者もいます。双方をコーディネートできたら、人と動物は生涯、パートナーとして支え合える。これからはそんなこともやってみたいと、新たな夢を描いています。みやの こういちろう(57歳)No.1と言われていた獣医学部の名門、20年連続でホノルルマラソンに参加。50歳からトライアスロンを始め、マスターズ水泳大会にも出場。55歳の部、平泳ぎ100Mで初優勝というアスリートである一方、動物だけでなく命ある植物にも愛情を注ぐ。日本獣医生命科学大学獣医学部卒。現在、石川県獣医師会副会長。みやの動物病院院 長出身校:金沢市立浅野川中学校、石川県立金沢錦丘高等学校 宮野 浩一郎さん
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