さくらノート石川県版Vol.30
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03oV8102ETON.lARUKAS (笑)。(笑)。やづた(笑)た 5■介護スタッフ 山口 翔平さん祖父にできなかった孝行がしたい   き間の時間に先の仕事の準備をしておいたり、仕事の合あいま間合間にお声をかけたり、自分次第でいくらでも時間に余裕ができるということに気づきました。この前、高校3年生の時に私が書いた「5年後の自分へ」という手紙が出てきました。“やりたくない職業は介護福祉士”と書いてあって、思わず笑ってしまいました。もちろんその時は、介護については何も知りません。「自分もそんな偏へんん見けを持っていたんだな」って思いながら、自分のもの忘れの甚はなはだしさにびっくりしてしまいました高校を卒業し免許取り立ての僕は、自分で買った車を運転するのが楽しみ。でもこの冬は大雪で車が出せませんでした。一日の仕事を終え、帰り際ぎわに「また明日くるね!」と言ったら、「待っとるよ!」って見送ってくれる入居者様の笑顔。それを見たら、片道50分の雪道を歩いて通うのも平気でした。僕が担当する入居者様は、重度の障害を持たれた方が多く、寝たきりの方や目の不自由な方もいらっしゃいます。それでも呼ばれて行くと、「あんた山口さんやろ?声でわかったよ。昔もたくさん雪降った時あったわ…」と話をしてくれます。まだ僕が生まれるはるか前の話ばかりですが、つい聞き入ってしまい、「仕事中だったんだ」って慌あわてることも少なくありません中学3年の時、僕の15歳の誕生日の前日に、大好きだった祖父が96歳で他たかい界しました。いろんな所に連れて行ってくれ、戦争に行った話や力挫ざせつ折しているでしょう。寝たきりのが強かったという自慢話をよくしてくれたおじいちゃん。もっと話がしたかった。孝行したかったという気持ちが、この仕事に就つく決心につながりました。高校のインターンシップで初めて介護を体験したのですが、予想していたより、かなり体力がいる大変な仕事だなと感じました。でも「これが自分が決めた仕事!」信念はみじんも揺ゆるるぎませんでした。自生園で仕事を始めて1年。一日動きっぱなしで身からだ体も鍛きえられまし。そしてこの職場でたくさんのことを得ました。現在、僕は介護福祉士の資格を取得するため勉強中ですが、もし自分が机の上だけで教科書を広げていたとしたら、恐らく方をベッドから起こすコツも、実際に現場でやってみることで理解ができます。そんなに力を入れなくても安全に体を起こせることがわかり、介助が楽しくなりました。いつも僕のことを気きか遣って食事に誘ってくれる先輩もいます。自分自身もそうやって支えられ、癒いされていると思うと、ここで一緒に生活する入居者様も職員も、みんな一つの大きな家族に思えてきます。特別養護老人ホーム、デイサービスセンター、グループホーム、小規模多機能ホーム等の運営。地域密着の社会貢献事業に注力した介護施設です。社会福祉法人 自生園〒923-0331 小松市上荒屋町ソ4番地10Tel. 0761-65-1800 URL http://www.jishoen.com/ ■代 表 者 理事長 木崎 馨山 ■創  業 昭和56年  ■従業員数 204名  介護士として当たり前のことをしているのに一日に何度も感謝してもらえるのがありがたいですね。うまく意思を伝えられない方の気持ちを察してあげられた時に見せてくれる笑顔は、言葉よりも伝わります。

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