石川県版Vol.31
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踏み出したら前に進むだけ心は折れて強くなるマシニングセンタで削り出すのは自分の成長を表すカタチ左さだ田 裕ゆうすけ介さん初めて会社見学に来たのは高3の時。並んだ機械について説明してもらったのですが、正直よくわかりませんでした。ただ、5人もいた応募者の中から、自分だけ内定をもらえたことが嬉うしく、「決まった以上、やるしかない」と腹をくくりました。しかし、入社して最初の2か月は掃除と、図面に描かかれたものを頭でイメージし、粘土でカタチにする練習。機械に触らせてもらったのは、しばらく後のことでした。学校で使っていた定規はメモリが1㎜でしたが、この会社ではその百分の一が普通の単位。僕が使っている「マシニングセンタ」は、自分の体がすっぽりと入るほど大きな工作機械ですが、セットした金属の材料を高い精度で、思いのままに切せく削加工します。果たして自分に使いこなせるのか、初めて任された機械を前に緊張したことを覚えています。っさ小学校3年から高校までサッカーを続けてきたものの、実はすぐに心が折れてしまうタイプ(笑)。でも立ち直りが早いのも僕の取とりえ柄。限界を感じたら早く寝て、朝起きればヤル気モードに気持ちがリセットされます。何十本もの工こうぐ具を自動で交換し、様々な種類の加工を1台で行うマシニングセンタは、最適な工具の選定や加工のプログラミングなど考えることが多く、段取りに時間がかかります。単純でないからこそ面白いのですが、複雑な加工になると、情報量の多さに頭がパンクしそうになります(笑)。 ものづくりは自分との闘たたかい。自分のスキルを高めていくしかありません。立ち並んだマシンの前に立ち、高難度な仕事をやってのける先輩の背中がまぶしく見えます。この先、僕の心は何度も折れそうになると思いますが、その度に自分が強くなると確信しています。これからが本当の勝負です。思う存分遊べるのは今のうち何も気にせず、思い切り遊べるのは学生のうち。社会人になったら、自分の仕事に責任を持たないといけません。常に頭のどこかに仕事のことがあり、会社の一員として責任を果たすために、たとえ休みの日であっても自分で自分を管理する必要があります。僕もまだ若いので、仕事とのバランスを考え、許される範囲でしっかり遊んでいます(笑)。建設機械・工作機械・環境関連機械などの部品加工、組立、取付け。技術力で難易度の高い製品や多品種少量生産にも対応しています。株式会社北研精機〒923-0841 小松市本江町乙23番地Tel. 0761-22-6588 URL http://hokukenseiki.com ■代 表 者 代表取締役 北市 正人 ■創  業 昭和42年  ■従業員数 19名  (21歳)出身校:小松市立松陽中学校、小松大谷高等学校れ12マシニングセンタオペレーター株式会社北研精機製造部 MC班

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