石川県版Vol.31
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13oV8102ETON.l 7ARUKASすべては愛する人を守るために  武器を用いることなく、素手で相手を制圧する格闘訓練。自衛隊には、日本拳法、持続走、銃剣道の訓練隊もあります。速そくに知らせます。体力気力だけでなく潜入し、現地の気象や地形などの情報を収集し、それを上級部隊に迅じんく、知力や判断力も重要。どんな状況でも任務を遂行できるよう、一年を通して様々な訓練を行っています。海の近くで育った私は、泳ぎは得意なほうでしたが、水路の潜入訓練で、重たい装備を身にまとって泳ぐのは簡単ではありません。最初は25メートル手前で、浮うきわ輪を投げ入れられましたが、泳法を練習することで難なく泳ぎ切ることができました。ヘリコプターからロープを使って下降するリペリング、雪山でかまくらをつくって宿しゅく営えいするなど、非日常的な状況に身を置いて何度も訓練を行うのは、いつ発生するかわからない非常時に備えるため。ロープワーク(ロープの結び方)、コンパスの使い方、地図の見方など、どのような状況下でも完全に行えるよう、身からだ体に覚えこませます。特に私が力を入れているのが、「徒とし手ゅか格くと闘う」。武器を用いることなく素すで手で相手を制圧するための格闘術です。自分自身のさらなる能力の疲ひろ労うこ困んぱ憊いしている状態であろうと、向上、そして格闘術を隊員に指導できる格闘指導官を目指し、日々練習しています。たとえどんなに精神的、肉体的に人や仲間を助けることができなければ、私たちの真しんか価を発揮することができません。私は空いた時間や仕事が終わってからも、筋トレやランニングを欠かさず行っています。自分が最も大切にしていることは、“人としての資質”。任務だからやるのではなく、困っている人がいたら常に助ける心を持っていたいと思います。人が悩んでいる様子だったら話を聞き、ゴミが落ちていればためらわず拾う。日常の些ささい細なことに気づき、心を配ることができなければ、大切なものを守ることはできないのです。■拠点紹介 県内には、陸上自衛隊金沢駐屯地、航空自衛隊小松基地、航空自衛隊輪島分屯基地に部隊が所在するとともに、石川地方協力本部(能登地域事務所、七尾出張所、金沢募集案内所、小松地域事務所)があります。自衛隊石川地方協力本部〒921-8506 金沢市新神田4-3-10 金沢新神田合同庁舎3階Tel. 076-291-6214 URL http://www.mod.go.jp/pco/ishikawa/ 中学校高等学校大学ヘリコプターからの降下訓練(リペリング)。「高い所が好きなので怖くありません。最も過酷なレンジャー訓練も経験してみたいと思います」。高等工科学校・防衛大学校・防衛医科大学校の入学金、授業料は必要ありません。高等工科学校高等学校卒業資格取得防衛大学校防衛医科大学校(医学科・看護学科)一般曹候補生自衛官候補生(特別職国家公務員)航空学生幹部候補生一 般技 術薬剤科歯  科自衛官になるには(例)自衛官

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