石川県版 Vol.34
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大海に出た小さな船チャンスはお客様がくれる人とつながる勇気があれば知識とチャンスは後からついてくる瀧たきだ田 大ひろき貴さん入社2年目で担当になったのは、石川県下、最大規模の工場を有するお客様。門をくぐり、目的の建物までたどり着くだけでひと苦労。大おお海うな原ばらに小さな漁船で出ていく気分でした。広大な敷地に点てい在するたくさんの工場。その中で使われているあらゆるものが取扱商品ですから、こんなにワクワクすることはありません。問題は、「どうやったら注文をもらえるか?」。もちろん、機械工こぐ具の商社は他に何社もあり、僕より数倍知識も経験も豊富な営業マンがたくさん来ています。だからといって遠慮するわけにはいきませんでした。「まず、お客様から声をかけてもらえるようにならないと何も始まらない」。僕は靴くこ底をすり減らして工場内をまわり、そこで働く多くの人たちと分け隔へてなくコミュニケーションをとり、自分のことを周しち知してもらうことから始めました。んざだうつぞゅう「これと同じやつがほしい」と見せられたボルトが何なのか全くわからなかったり、工具の不ふぐ具あ合いや機械加工のことを聞かれて答えられなかったり、恥ずかしい思いを繰り返しながら、その都度勉強し、ひるまずにお客様を回りました。チャンスが巡めぐってきたのは、ある現場で電動工具が故障して困っているという話を聞いた時。他社の商品でも同じ不具合は起こるのですが、その場合に即そく、代わりの工具を用意し、迅じんく速そに修理するサービスを考え提案した結果、ほぼ全ての商品を切り替えてもらえることになりました。そして、更さらに周りの工場へも広がっていきました。最近は、釣りなど共通の趣味やスポーツの雑談をすることが多いですが、話題に事欠かないのは小さい頃から何でもやらせてくれた両親のおかげ。工場内を回っていると「ちょうどいい所に来たな」って、声がかかるんです。心を厳しく鍛きたえてくれた先生たきした下中学時代、バスケ部のコーチだった瀧れられる、それはコワ先生は、生徒から恐い先生(笑)。練習はスパルタ式。キャプテンの僕には特に風当たりが強かったですが、確実に強くなっていくのが実感でき、泣きながらついていきました。現在、営業で怖そ怖じすることなく(笑)、うな顔の相手にも物怒られてもケロッとしていられるのは、心を鍛えてくれた先生のおかげです。工作機械、ロボット、設備機器、工具、空圧・油圧機器などの販売。ものづくりをサポートするメカトロニクスの専門商社です。金沢機工株式会社〒920-0332 金沢市無量寺町ハ38番地2Tel. 076-266-8001URL http://www.kanazawakiko.jp ■代 表 者 代表取締役 井上 英一郎■創  業  昭和21年 ■従業員数 102名 (24歳)出身校:金沢市立紫錦台中学校、石川県立金沢辰巳丘高等学校おそものお17機械商社営業金沢機工株式会社営業2部 4課

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