石川県版 Vol.35
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楽しみは挑戦から始まる密な時間を過ごしたい鉄の樹に咲く火花の中に未体験の楽しさが見えてきます木きのした下 康やすは葉さん放はたれる火花の中心を同じスピード恐おる恐る手を動かします。らそんな黒い下敷きを通して太陽を見ると、小さな点に見えますが、溶よつ接をするときもそんな感じ。トーチの先からで、小さく「の」の字を書くようにゆっくり動かしていくと、魚のうろこのようにきれいなビード(溶接痕こ)ができ、金属どうしがピッタリくっつくんです。簡単なようですが、新しい米の私にはなかなか難しくて、線からズレないよう息を止めて一点に集中し、手作業で行う溶接は、技ぎう量の違いがはっきりと表れます。この道何十年の大ベテランの職人さんもいて、やり方を教わるのですが、聞くのとやるのとは大違い。達人の手の動かし方をよく観察してイメージを焼き付け、身かだ体で覚えていきました。溶接をやり始めてようやく1年。短いところなら失敗せずにできるようになり、どんどん面白くなってきました。うせりょ縦たてこ横よに溶接して組み上げ、カバーやんまこの工場で造っているのは、工作機械の加工工こうい程てを省しょ人うじ化んかする搬はんう送そ装置。完成すれば、人が行う作業を自動でやってくれますが、その機械自体は人の手で組み立てます。最初にその骨組みを造るのが、私がいる製せいん缶かチーム。四角い鉄の柱を部品を取り付ける穴を専用ドリルを使って開あけていきます。2児の母でもある私は、保育園に迎むかえにいく定ていじ時までが与えられた時間。その間無むだ駄なく、少しでも多く仕事を進めたいので、工具などの置き場所を考え、段取りを工夫し、1秒でも速く動けるやり方を常に考えています。この仕事に就ついてから、同じものづくりの現場で働く夫の大変さや楽しく働く理由もわかった気がします。そして子供たちの目には、家事を手伝ってくれるパパの姿も、きっとカッコよく映っていると思いますね(笑)。10代はチャレンジの時学生の時を思い返してみると、もっと資格や気になることに対して挑戦してみたらよかったなと思います。いくつになっても挑戦はできますが、大人になると機会はどんどん少なくなっていきます。何事も経験してみないと、自分にとっての良し悪しはわかりません。10代20代はどんなことにもチャレンジできる年代。無駄だと思わず自分で試してみたらいいですよ。*撮影の都合上、ゴーグルを外しています。電気・電子機器、産業機械用制御盤、自動化システムなどの設計・製造・メンテナンス。平成27年度「新・ダイバーシティ経営企業100選」を受賞しています。共和電機工業株式会社〒921-8025 金沢市増泉4丁目8番16号Tel. 076-242-1181URL http://www.kyowad.co.jp ■代 表 者 代表取締役 山田 茂生■創  業  昭和21年 ■従業員数 250名 (29歳)出身校:金沢市立城南中学校、石川県立工業高等学校11メカトロニクス製缶加工共和電機工業株式会社メカトロ製造部 製缶課

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