石川県版 Vol.38
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大だいもん門 翔しょううは合ごん板に生まれ変わるのを待っていま塗とふ布、プレスなどいくつもの加工工程たわ七尾港を目前に望むこの工場は、新国立競技場とほぼ同じくらい広大で、所せましと積まれた針葉樹の原げく木が、す。工場内に入ると、大根のように“かつら剥むき”され、薄いシート状になったベニヤ(単板)が巨大なベルトコンベヤに載って宙を舞い、乾燥、接着剤に運ばれていきます。1日の生産量はなんと、10トントラック45台分。工場の設備はどれも巨大で、初めて見学に訪れた時は圧倒されました。薄いベニヤをミルフィーユのように重ねて造られる合板は、建築には欠かすことができない材料。住宅の屋根、壁、床など、強度を必要とされる場所に用もいられるほか、鉄てん筋コンクリートの型かく枠材としても使われます。君たちが使っている学校の勉強机の天板も、たぶん合板。観察すると、薄い板が何層にも重なっているはずです。っきんぼ把はあく握し、流れを先読みしてチームの舵かじ膳ぜんだ立てをします。小学校からサッカーが大好きで、高校時代はキャプテンをしながら、ボランチを担になっていました。全体の動きを取りをする役割は、仕事でも大いに活かされています。サッカーにポジションがあるように、合板にもフェイス、バック、センターコアなど樹きの種類によって組み込む位置や枚数が決まっています。天然素材ですから、汚れや欠け、フシなど1枚1枚表情が異なるので、選別し、合板の規格にあわせ、フォーメーション(構成)を決めて次の工程まで材料を運ぶのが僕の役割。時間を計算し、首しゅび尾よく流れるよう後の加工のお完璧なアシストをしたときに言ってもらえる「やるじぃ!」の言葉は僕にとって最高の賛さんじ辞。やれることをとことん追求し、魅みせる仕事でさらに上のポジションをめざそうと思います。何でも聞けるから成長できるとにかくわからないことは、どんな小さなことでも聞くことを習慣にしてきました。快く教えてもらうには日頃のコミュニケーショ拶はもちろんのこと、心を開ンが大切。挨き、プライベートなことも話すことで打ち解け、人間関係もよくなります。この職場は誰心地の良さがあり、入社前にとでも話せる居先輩が言っていた“いい会社”の意味ってこのことなんだと実感しています。いごこちんようじゅ針し葉樹の価値を最大限にファンタジスタをめざす身を削って伸びしろを増やし経験を重ね合わせて厚みを増す15あいさつち構造用合板、型枠用合板の製造、販売。国産針葉樹の使用比率を高め、間伐材の利用も促進しています。七尾と舞鶴に工場があります。林ベニヤ産業株式会社 七尾工場〒926-8501 七尾市大田町110-43 Tel. 0767-52-4376■代 表 者 代表取締役社長 内藤 和行■創  業 昭和21年  ■従業員数 350名 [本社] 大阪市中央区北浜4-8-4URL http://www.hayashi-hys.co.jp(21歳)さん出身校:羽咋市立羽咋中学校、石川県立七尾東雲高等学校林ベニヤ産業株式会社七尾工場 製造2課 職長合板製造

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