石川県版 Vol.38
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しんし障がい者に寄りそう真摯な姿を見せてくれた先生石川県立金沢北陵高等学校道端理恵先生です金沢北陵高校は私の母校。正門まで続く、長くてきつい坂道を毎朝登ってくる生徒たちを見ると、私も3年間よく通ったなと感心します。あの頃は、「スウィングガールズ」という映画がすごく人気で、音楽が好きだった私は、吹奏楽部でサックスを吹いていました。将来は介護など福祉関係の仕事がしたいと思い、北陵高校に入学したのですが、ボランティア活動で知的障がい      リレーエッセイ「その三十八」今回は       わや自閉症の児童たちと接して、すごく興味が湧きました。そして、障がいについてもっと知りたくなりました。なぜそう感じたのか考えると、小学校の時に出会った特別支援学級の先生のことが思い出されます。ある時、特別支援学級の生徒たちと交流する時間があったのですが、緊張する私たちに、障がいのあるその子たちの事を理解してもらいたいと熱心に話をして、みんなの輪に入れるよう働きかけていた、その先生の一生懸命な姿に私は心を打たれました。その記憶が自分の中に刻み込まれていたのだと思います。私は大学に進学して、障がいや福祉じへいしょうについて専門知識を身につけ、特別支援学校の教員になりたいと思いました。「大学で勉強したいのなら、進学系列で基礎科目をしっかり勉強しておきなさい」と担任の先生からアドバイスを受け、また福祉科の浅尾先生にも進学先の相談にのってもらい、自分の進路が決まりました。教育実習もこの高校で行いました。その時お世話になり、教師としてのイロハを教えていただいたのが、米光先生でした。母校の教壇に立ってみて気づいたのは、「障がいのある人たちのことを理解できる人を増やすのも、教師として重要な仕事だ」ということ。私は福祉を教えたいという意思が一層強くなりました。知的障がいのある生徒たちは言葉でコミュニケーションをとるのが難しいですが、一人ひとりの表情を読み取り、気持ちの変化に気づけたときは心が通じて嬉しくなります。普通高校にもいろんな個性の生徒がいて、持っている能力も違えば、成長のスピードもそれぞれ。そこに気づいて手をさしのべられたら、きっと生徒たちも他を理解することの大切さと素晴らしさに気づき、お互いに手をさしのべあえる社会が実現できると信じています。きょうだん石川県立金沢北陵高等学校 教諭道端 理恵 先生【みちばた りえ】金沢市立北鳴中学校、石川県立金沢北陵高等学校 出身3人姉妹の次女として生まれ、幼少期から習い始めたピアノは大学まで続け、今でも趣味としてポップスを好んで弾いている。昨年まで吹奏楽部の顧問をしながら、生徒とともに演奏会にも参加した。いしかわ特別支援学校で講師を務めた後、初任の能登高校で4年間を過ごす。その時の卒業生が贈ってくれたビデオレターは今でも宝物として大切にしている。福祉関係に進んだ卒業生が訪ねて来て話をしてくれることが楽しみ。金城大学社会福祉学部卒、社会福祉士。JRC部顧問、担当教科は福祉。現在、JRC部の顧問として、生徒たちと共にボランティア活動を行なっています。36

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