石川県版 Vol.42
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んじょう朝は、多い時で約20台のトラックが荷物の積み込みにやってきます。前日から仕しわ分けされた商品が、行先別にパレットに載せられ、トラックの中へと消えていきます。僕たちにとっては日常的な光景ですが、実はとても重要な役割を担にっていて、もし、この倉庫が止まるような事態になったら、ドラッグストアやスーパーからティッシュやトイレットペーパー、紙おむつなどが一斉に消え、日常生活が暗あん転してしまうかもしれません。大地震が発生しても商品を守れるよう頑が丈に造られた広い倉庫内には、たくさんの棚が立ち並び、様々な商品が天井近くまで積まれています。それを最も効率よく動かしていくのが自分の美学。頭の中には倉庫の見取図が入っていて、どこに何があるか、ほぼわかります。出荷オーダーを確認したらフォークリフトを操あつり、最短ルートで商品のある棚まで移動します。やなんて小学生の時に通い始めた絵画教室が楽しくて、大学でも絵を描いてきました。風景画が好きで、光の射さし方を想像しながらキャンバスに色をのせていくのですが、夢中になると時間を忘れ納得いくまで筆を動かしていました。そんな僕が、時間効率を考えないといけない真逆の仕事に就ついたわけですが、全く別の世界に身を置くことで、新しい自分に出会えた気がします。働いてお金をいただくことは、あたり前のことかもしれませんが、もっと役立てるよう、できることを考えたり、商品を丁ていい寧ねに扱うことを意識したり、ドライバーさんやスタッフさんともよく話すようになりました。最近、また絵を描きたくなってきました。同じ風景でも光が当たる方向が逆になれば、印象が全く変わります。今の自分が描く絵は以前の画風と違って、きっと力強さが感じられる絵が描けるような気がします。平和な毎日を守る倉庫踏み込んだ真逆の世界『忙ぼうちゅう中閑かん有あり』パレットに載のせて描くのは心安らぐ日常の風景発祥は明治時代の個人銀行。温度・湿度調節できる倉庫を有し、北陸の物流拠点としてセンター事業にも取り組んでいます。株式会社吉田倉庫〒921-8044 金沢市米泉町7丁目27番地2Tel. 076-241-3181URL http://www.yoshidasouko.co.jp ■代 表 者 代表取締役社長 吉田 茂平■創  業  明治33年 ■従業員数 222名 出身校:小松市立芦城中学校、石川県立小松明峰高等学校(26歳)小さい頃、祖父がよく緑地公園に連れて行ってくれ、メダカや虫を採って遊びました。仕事は常に時間との闘いなので、心身の健康を保つためにも、心を開放できる時間を作ることが大切です。それは自然と触れ合うのが一番。休みの日は、野菜を作ったり、庭に木を植えたり、のんびりと趣味を楽しんでいます。株式会社 吉田倉庫南物流センター 第2倉庫物流倉庫管理N. Kさん

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