石川県版 Vol.43
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維いだということ。私が生まれ育った高校生の時に大好きになったのが世界史。先生がいろんな国に旅行した時の体験談を話してくれたり、現地のお金を見せてくれたりするのが楽しくて、大学でも西洋史を学びました。しかし、大学時代の大半をコロナ禍で過ごした私は、安心できる実家に帰って就職したいと、大阪からUターンしてきました。故郷で就職活動を始めて気づいたのは、石川県の主な産業の一つが繊せかほく市も、繊維産業が盛んな土地柄です。すぐ近くにあるこの繊維の会社は、自分も買ったことがある有名ブランドの衣料品やスポーツウェアにも使われている糸を造っていると聞いて興味が湧わきました。でも、文系の私が惹ひかれたのは難しい技術の話ではなく、会社の歴史と糸をつくる人たちの優しさ。それが加工糸の風ふあ合いにも表れているんだと感じました。しゅうしょく入社して2年目の私は、完成した加工糸の出荷や材料となる原げんし糸の入荷を担当しています。顔なじみのトラックドライバーさんは、気さくに話しかけてくれますが、倉庫での保管の仕方、運び方一つとってもルールがあり、間違えないよう指示して自分の目で確認しないといけません。商社とメールや電話でやり取りし、私が仕しい入れた原糸が、糸づくりのエキスパートたちの手によって最新鋭の機械で加工され、高度な機能を持つ加工糸に生まれ変わります。そして実際にめます。今の私が理解しているのは、加工糸のほんの一部にすぎず、出来る仕事も限られますが、私たちの会社のものづくりの姿勢は肌で感じています。一連の仕事を日々繰り返す中、小さな違いに気づくことができる様になりました。先輩方の優しさに甘えず自分には、厳しくありたいと思います。苦手なことに顔を背そむけない高校時代、塾に通わせてもらったにもかかわらず、私の数学嫌いは変わりませんでし駄にさせてしまい、親に申した。お金を無訳なく思っています。自分を甘やかさず、しっかり向き合っていたら、進路についても選択肢が広がったはず。苦手だからと言って顔を背けてしまうと、可能性を狭くしてしまうことをあの頃の私に教えてあげたいです。うんむ編あんだり染そめたりし、その品質を確か歴史に触れる感動厳しさは糸への愛情最先端の糸が語るのは品質を紡ついできたヒストリーむだ出身校:星稜中学校、星稜高等学校ナイロン・ポリエステルかさ高加工糸の製造、販売。世界でもわずかな工場でしか取り扱えない高度な技術の糸加工を行なっています。村昭繊維興業株式会社〒929-1332 羽咋郡宝達志水町北川尻ワ3Tel. 0767-28-2421URL https://murasho.co.jp ■代 表 者 代表取締役社長 市村 昭代史■設  立 昭和41年 ■従業員数 48名 (23歳)加工糸製造事務村昭繊維興業株式会社事務K. Aさん

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