石川県版 Vol.44
25/32

ものづくりの伴ば走者未知の能力を追い続けるゼロから組み上げた自信がメカトロニクスの未来を動かすんそうしゃむだりものぎょうしゅうしょく経験することに意味がある自分がやりたいと思う仕事があったとしてけるとは限りません。たとえ自分も、必ず就の希望と違ったとしても、経験することで得られるものは必ずあります。勉強や部活動けているよも同じで、やりたくないからと避り、一歩踏み出すことが大切。何事も、その先に進んでみないとわかりません。人生駄な経験など一つもないのです。石川県には、ものづくりをする会社がたくさんありますが、時代をさかのぼると織お物業に始まり、機械産業が生まれ、そして電気、電子、I*CTへと広がり発展してきました。驚おろくのは、この会社がどの分野にもつながっていること。大げさに言うと、何でも造れるスーパーファクトリーなのです。私は元々、ものづくりに興味があったわけではありません。大学時代は陸上部で短距離を走り、卒業間まか近になっても自己ベストを縮めることに命を懸かけていました。就職は後まわしでしたが、何でも挑戦するつもりでした。 短距離走は、千分の一秒の違いで勝敗が分かれますが、機械の精せいど度はサ*イクルタイムに大きく影響するので、千分の一ミリ単位の調整が必要です。工ここの仕事に情熱を傾かむけてきたのは、ゼロからでも自分の能力を引き出し、成長できる喜びを知ったからです。時々、お客様の工場に出張することがあります。どこに行っても工場内はきれいで、作業する人もまばら。製造工程の大部分が自動化されているからですが、私たちが造る搬はんう送そシステムも大きな役割を果はたしています。小さな精密機器も巨大な航空機も、実に多くの部品が使われていて、様々な種類の部品加工に役立つのが「パレット搬送システム」。回転ずしのレーンのように、複数の材料がパレットに載のって運ばれ、加工が完了した部品と自動で交換するので、作業者の航空機の大型部品を搬送する装置はとてもダイナミック。それを組立てるのは自分の能力との闘たかいでした。責任者として一から十まで全て任され、先輩エンジニアの経験値を頼りにしながらも完成させ、無事出荷できたときは、自己ベストを更新した気がして気持ちが高ぶりました。手てま間が大きく省はぶけます。たうたぢどつさ 具ぐの名前も使い方も知らなかった私が*ICT …情報通信技術 *サイクルタイム …製品を生産するのにかかる時間出身校:白山市立北辰中学校、金沢高等学校共和電機工業株式会社メカトロ製造部 メカトロ組立課 職長(31歳)に無Tel. 076-242-1181URL https://www.kyowad.co.jp ■代 表 者 代表取締役 寺田 武志■創  業 昭和21年 ■従業員数 250名 電気・電子機器、産業機械用制御装置、自動化システムなどの設計・製造・メンテナンス及びローラー、シャフトの製造を行なっています。共和電機工業株式会社〒921-8025 金沢市増泉4丁目8番16号産業機械組立S. Tさん

元のページ  ../index.html#25

このブックを見る