点数をつけるのはお客さん十代半なばの選択キャリアが積み上がっていくわら瓦かを葺ふき上げるごとにせけかあゅうしょくひょうがきたもどんな道にも楽しいことがある受 験 に 失 敗したり、 志 望 の 会 社に 入れ なか ったり、 理 想 通りに なら な か ったと き のショックは 大 きいで す が、 それで人 生 の 幸、不 幸 が 決まる わ け で ありま せ ん。 脱も他人の 評価を気にせ ず、心 の 健 康を保自分の力を信じて進んで行けば、良き人とめい、や が て生きる力となって、楽しくラッキーな人生につながっていくものです。ち、ぐり逢若くても社会に出た以上、自らの力で生きる道を切り開かないといけません。胸を張って自分のキャリアと言えるものを身につけたいと、瓦葺き職人の道を選んだのは10代最後の年でした。とはいえ、最初はハシゴを上り下りするだけで足が震え、下を見ないよう屋根にへばりついていました(笑)。古くなった瓦の葺き替えは、下したじ地の木材から修理するので、大工仕事も行ないます。卓たくつ越えした技術で、全てに完璧さを追求する親おやた方かに自分のなりたい姿を重ね、早く近づくために、もっと経験を積もうと思いました。学校のテストとは違い、仕事は百点とって当たり前。わからないことは、親方に聞けば教えてもらえます。あきらめさえしなければ、目指すゴールにたどり着けるのです。仕事に点数をつけるのはお客さん。多くの人に必要とされ、喜んでもらえることが自分たちに対する評価なのです。蝉せみしぐれの中、「冷たいお茶飲んで焦ありが大きくなっていきました。くだっし」と下から声をかけて下さるお客さん。ハシゴを降り、ヘルメットを脱ぐと清すがが々すしい気持ちになります。れましたが、夏場はかなりタフ。お客さんの心づかいが余よい計、心にしみます。「いいがなった。これでもう雨も雪も心配ない」と安心される笑顔にエネルギーがチャージされ、「もうひと頑張り!」と、再びハシゴを昇ります。高校に入学した頃、就し職氷河期を経験した先生から「高い学歴がないと苦労するよ」という話を聞いて、勉強を続ける自信がなかった自分は、思い切って学校をやめ、働くことにしました。飲食店でのアルバイトは楽しかったのですが、稼かせいだお金は自分の趣味や遊びにすぐ消えていきました。将来のことを本気で考えた時、「こんな生活はいつまでも続けられない」というだ っ せ ん杉本瓦工業株式会社工事部 一級かわらぶき技能士(28 歳)出身校:かほく市立高松中学校Tel. 0767-22-0625URL https://sugimotokawarakougyou.jp ■代 表 者 代表取締役社長 杉本 孝司■創 業 昭和8年 ■従業員数 35名 瓦の製造工場から始まった、瓦のことを知り尽くしている屋根工事専門の技能集団。若い社員が多く、厚生労働大臣認定のかわらぶき 1 級技能士は 20 名います。杉本瓦工業株式会社〒925-0004 羽咋市一ノ宮町レ100番地線 して10年近く屋根の上で仕事をしてきて慣H. K さん瓦 葺 き職 人
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