未来志向がひらめきを生む32oV3202ETON.l 5ARUKAS■ S ・ Tさんして実験することを何度も繰り返し、開発室の棚には、ボツになった試作品が山となって残っています。アイディアが浮かばない時は苦しいですが、見事突破すれば、みんなが驚く発明となり、未来が変わることを想像すると、なんだかワクワクして、光が見えてきます。この装置を開発したことで、導入を決めていただいた英国の自動車工場に行かせてもらい、また、世界最大のプレスメーカーと技術の打合わせをするため、ドイツにも出張しました。技術開発は、ものづくりの未来、そして、自分の未来も開発できるのです。中学の頃から理科が好きで、高校生になると実験でビニール樹脂ができるのを目まの当あたりにし、化学のとりこになりました。大学の理学部に進学した私は、白衣姿で化学実験に明け暮れる毎日。しかし、実験結果を記録するためパソコンに触れるうち、プログラミングやパソコン本体、その中に組み込まれている半はん導どう体たいに興味が湧わき、パソコンを自作するほどのめり込んでいきました。大学卒業後、私は化学の知識を必要とする半導体材料のエンジニアとして約10年間働き、データ分析やプログラミングを学びました。現在はその経験を活いかし、お客様の工場で使われている機械システムの機能をさらに向上させるソフトウエア開発を行っています。スマホをより便利にするアプリのように、生産数量や品質の良し悪しなど、機械の稼かどう働状況をデータ化し、改善につながるシステムを設計したり、新たな機能を加えて作業者がより使い易やすくなるしくみを構こくく築ちしています。省しょ人うじ化んかが進む工場のラインでは、車のボディは、パーツごとに鉄板を1枚ずつプレス機に投入し、強い圧力をかけて成形されます。コピー用紙のように積せきい載さされた材料を決められた位置に置けば、後は自動で材料を供給するのが「ディスタックフィーダ」。しかし、材料を設置する位置はパーツによって異なるため、段取りに手間も費用もかかっていました。「正確な位置が一目でわかるようにしたい」。そんなお客様のご要望に応こたえるベストな方法は何か、いろいろ思しあん案してひらめいたのが、加工するパーツの映像を設置場所に投影するアイディア。早速、そのシステムのプログラミングに取りかかり、完成にこぎつけました。お客様の評価も高く、現在特許を申請中です。材料の搬送や加工は機械がやってくれますが、部品が消しょう耗もうしたり、油が切れたりすると不良が発生し、最悪の場合、故障して生産が止まってしまいます。機械のコンディションを常に監視し、不ふぐ具あ合いを未然に防ぐシステムなど、お客様の利益に結び付くアイディアは無限に広がります。それを一つひとつ自分の手で実現させたいと思います。技術開発部では国際色豊かなスタッフとともにグローバルな活躍ができます。(出張先のドイツで休暇を楽しむ。後ろに見えるのはハイデルベルク城。)パソコンの自作が趣味。プログラミングをしていると没頭して時間を忘れてしまいます。国内外自動車メーカー向け大型自動化設備の設計・製作・輸出・据付、レーザー加工設備、搬送システムなどの開発・製造。株式会社小矢部精機〒932-0137 小矢部市渋江2020Tel. 0766-69-8131 URL http://www.oyabe-seiki.co.jp ■代 表 者 代表取締役社長 藤田 淳二■設 立 昭和44年 ■従業員数 112名
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