板前としてのこだわり丈太郎さんが作る料理は、どれも色鮮やかで、季節が感じられるものばかりです。盛り付けに一切妥協せず、細部までこだわるという、板前としての情熱を感じずにはいられません。ご両親が旅館と飲食店を営んでいた丈太郎さんにとって、板前という仕事はとても身近なもので、料理をしている様子を見るのが、毎日当たり前にある光景だったと言います。しかし、板前として、影響を受けたのは、修行時の師匠だったそうです。この師匠に当たる方は、大変厳しく、昔気質な人だったと懐かしそうに語る丈太郎さん。家業を継いでから、自分の料理を食べに来てくれ、優しい言葉をかけてくれたそうです。その言葉に励まされ、現在も板前として頑張ることができているのだそうです。「料理の中に季節感を」。丈太郎さんは、季節感と真心を込めて調理することを大切にしているとおっしゃっていました。そんな丈太郎さんが創り出す料理は、味はもちろんですが、食べるのがもったいないと思うほど、食する者の目を喜ばせてくれます。さらに、古民家から見える日本海の絶景も料理に花を添えています。能登に生まれ、地域の食材と真摯に向き合い、こだわり続ける能登の一人の板前の情熱が、料理からあふれでているようでした。 取材協力 庄屋の館 〠927-1326 真浦町カ10-1 ☏0768ー32-0372 ■代表 和田 丈太郎 ■創業 昭和45年 ■従業員数 4人 飲食業・宿泊業
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