富山県版 Vol.16
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パーフェクトをあきらめない今できる100%の努力が不安を打ち消す力になる野ながの 睦むつみ実朝日印刷株式会社医薬品の外箱を開けると、中に必ず入っているのが、小さく折りたたまれた“添てんぷ付文書”。これを広げると、薬の用法・用量、効能、副作用、注意や禁止事項など、薬に関する大切な情報がびっしりと書かれています。「薬やっ機きほ法う」という法律によって添付が義務づけられ、誤表記など一切許されない、100%完璧な印刷が求められます。例えば、「10」という数字の真ん中に小さな汚れが付くと、「1.0」と読み間違えてしまったり、文字や記号が白く欠けると、意味が変わったり、違う名前になってしまうこともあります。医薬品は生命に関わるので、どんな小さな印刷不良も絶対に見過ごすわけにいきません。「オフセット」という印刷方法は、 8やハンコのように凹おうつ凸とがある版を使うのではなく、水と油が反発する性質を利用し、版の白紙の部分を水で湿らし、油性のインクがのった印字部分だけが紙に転てんゃ写しされるという仕組み。水と油の化学的なバランスがくずれると汚れが生じたり、微びさい細な紙の粉が表面に付くと、そこだけ色が抜けてしまうなど、機械任せにはできない難しさがあります。さらに空気が乾燥すると静電気によって紙がうまく送られず、新人の頃は、長さり来たりしていました。不良の原因がわからず、心が折れそうになった時もあります。その時に思い出したのは、高校時代に味わった悔くしさ。2年生で野球部のレギュが18mある印刷機を何度も行った(37歳)伯さえき 敏としみつ光佐永■佐伯 敏光さん【製造課係長】 富山南工場 製造課 係長富山南工場 製造課 (26歳)出身校:富山市立和合中学校、富山県立新湊高等学校出身校:富山市立山室中学校、龍谷富山高等学校永野さん(左) 佐伯さん(右)医薬品添付文書印刷

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