富山県版 Vol.17
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71oV0202ETON.l” 7らARUKAS未来に自分の足跡を残す『無知の知』と、巨大なコンクリートの構造物がその全体像を現あらわし、以前と明らかに変わった景色を見て、「こんな壮そうい大だな仕事に自分が関わったんだ」と、感動を覚えました。そしてバイパスの水路整備では、高さ、幅とも2.5mもある水路を地下に埋まいつ設せ。自然の驚異に対抗するための桁けた違いのスケールに驚きました。現在、僕が立っているのは、東海北陸自動車道が交差する南砺市の大井川の近く。高速道路を4車線化するための新たな高架橋を建設これは、中学の時に読んだ本に出てきた言葉で、ずっと心に留めてきました。 自分が無知であることを知る”ということが重要であり、常に人に聞く姿勢がなければいけないという意味です。高校時代も、授業が終わると先生が教室を出る前につかまえて、わからないところを教えてもらっていました。「聞くは一時の恥、聞かぬは一生の恥」という言葉通り、知らなくて人にたずねるのは恥ずかしいですが、そのままにしておかず、メモしておいて後で必ず聞いたり、自分で調べて理解しておくことが大切です。仕事は知らなかったでは済みません。自分もまだまだ気付かないことがたくさんありますが、常に好奇心を持って多くのことを吸収していきたいと思います。しています。新しく完成させたき橋ょう脚きゃがく、現時点で5基。扇の形をした巨大なオブジェにも見えるその橋脚は、クレーンで吊って型かたく枠わを組み、その中に生*コンを流し込んで固めて造りますが、きれいに仕上げるには、空気が入らないよう隅々まで充じゅう填てんする必要があります。また、型枠の継ぎ目に段差があると表面に跡が残ってしまうため、細部にわたって状態を確認しなければなりません。その技術や気付かないといけない重要なポイントを先輩の監督や現場の職人さんから教わりました。約2週間で型枠が外はずれ、真まっ新さな橋脚が姿を現します。以前は雑木林だった場所に凛りんとして立つその姿を見上げた時、思い出すのが僕のじいちゃん。車に乗せてもらうと、鉄塔や電柱が見えるたびに、「あれも、じいちゃん建てたがやぞ!」と、ドヤ顔でいつも自慢する祖父に、当時は何も思わなかったんですが、今の僕には言いたくなるその気持ちがよくわかります。自分も将来、子供や孫ができたら、エラそうにそんなセリフを言ってみたい。その時まで、いっぱい現場に足跡を残していきたいと思います。*生コン … 固まる前のやわらかいコンクリート河川、道路、砂防などインフラ整備を中心とした土木工事や公共施設の建築工事に加え、鉄道の保守点検を含む軌道工事にも参加。「地域の夢を叶える」建設のプロ集団を目指しています。中越興業株式会社〒939-1844 南砺市野口800Tel. 0763-62-1221 URL http://www.tyuetsu-kogyo.co.jp ■代 表 者 代表取締役社長 山下 博 ■創  業 昭和21年  ■従業員数 90名  現場で指示する時は、できるだけわかりやすく、図面に注釈をつけたり、相手の考え方も聞いてしっかりと意思の疎通をはかることが大切です。来年は「1級土木施工管理技士」の資格にも挑戦する予定。経験を積むには時間がかかりますが、どんな現場も任せられる監督になることが目標です。

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