富山県版 Vol.18
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れ9成長を実感する喜び自分の土台をつくりあげる自分の伸びしろは仕事に責任を持つことで埋められる寺てらさき崎 勇ゆういち一さんんと陣じう頭に立てることが嬉しくて、毎朝最近、上の子が一人で自転車に乗れるようになりました。自信に満ちた子供の顔を見た時、初めて現場を任せてもらった時の自分と重なり、成長をとても嬉うしく感じました。私が責任者として出向いたのは、北陸新幹線、金沢ー敦賀間の高こ架橋を造る建設現場。自分が任されたのは20基き以上におよぶ橋脚の鉄てん筋工事でした。毎日、妻の手作り弁当を持って朝6時すぎに富山を出発。往復3時間かけて通うのは大変でしたが、初めて現場のパッチリと目が覚めました。設計図を一から読んで理解し、配はん筋のピッチ(間隔)など、ミリ単位で計算し、鉄筋を組んでいきます。半年以上かかってようやく最後の橋脚が完成。青空に向かって真直ぐ、ドミノのように整然と立ち並んだ風景を見た時、責任を無事果たした喜びと誇りを感じました。うかきょうきょうきゃくっき技ぎりう量ょが決まります。凄すごで腕うのベテラン職人が何人もいまいきコンクリートを流し込めば見えなくなる鉄筋ですが、構造物によって鉄筋の量も決められており、鉄筋の太さ、配筋の仕方、つなぎ方など細部にわたって精度が求められます。新しく建設するものばかりではなく、耐たいん震し補強を施ほどこす工事などもあり、どれだけ多く現場を経験してきたかによって職人のこの会社には数々の現場を渡り歩き、し職ょく長ちょうとして大役を果たしてきたす。そんな職長の指示の下もと、仕事をするのはラクですが、自分で責任を持ち、材料の*積せきん算さから鉄筋の加工指示、現場の采さいい配はにいたるまで、工事一切を任されるようにならなければプロとは言えません。先輩たちの背中を追いかけながら、今のうちにもっと自分の土台を強く、大きく補強し、揺ゆるぎない自信を身につけていきたいと思います。誰かを支えられる存在になる私には、若い頃からお世話になっていた青年団の先輩がいました。残念ながら若逝されてしまいましたが、いつもくして急倒見がよく、一所懸命に働くことや社会人めんどうみ面として大切なことを教えてくれました。一緒いだり、飲み明かしたりした思に神い出とともに、先輩の言葉は、今でも心の中から私を支えてくれています。輿を担*積算 …設計図から施工に必要な材料の数量や金額を算出すること橋梁・床版工事、鉄筋加工事業。県内外の橋やトンネル、新幹線の高架橋など多くの建造物の施工に関わっています。旭鉄筋株式会社〒939-3542 富山市水橋開発277-11富山三郷企業団地内Tel. 076-479-0786URL https://www.asahi-tekkin.com ■代 表 者 代表取締役社長 井本 秀治■創  業  昭和44年 ■従業員数 20名 (36歳)出身校:上市町立上市中学校、新川高等学校きゅうせいみこしかつ鉄筋工事旭鉄筋株式会社1級鉄筋技能士

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