富山県版 Vol.18
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さ けうそ6■稲垣 和倫さん知識に勝まる心がまえ新時代に貢こん献できる能力は好奇心の中に潜ひんでいる(30歳)垣いながき 和かずのり倫上おおかみ 泰よしき輝稲大“ち直ょく流りゅ”う。ところが家庭のコンセント普段、スマホやゲーム機を何なにげ気なく充電していると思いますが、それら電子機器を動かしている電気はから取り出す電気は“交流”だということを知っていますか?直流と交流の違いは中学の理科で習ったと思いますが、発電所から送られてくる電気は、そのままの状態では使うことができません。特に高機能なデジタル機器には、極きわめて安定した直流の電気が必要不可欠。それをつくりだす私たちの電源装置が、世界中あらゆるところで大きな役割を果たしているのです。電気で動く機械や製品は星の数ほどありますから、この会社で開発した電源装置の種類も3万近くにのぼります。それを1個から、何百、↘何千と造り出せる生産システムに、私は強い関心を抱いだきました。どんどん進化を遂とげる製品に対応する新たな電源装置を供給していくには、生産ラインを常に見直し、効率をさらに高めていく努力が必要です。大学院で私が取り組んだ、電子機器の組み立てに欠かせない「はんだっそ実じう装されたプリント基きばん板が組み込ま付け」の研究が役立つと思いました。電源装置には、様々な電子部品がれていて、「はんだ付け」は、品質を左右する重要な工こうい程てです。量産する場合、大量のはんだを溶かし、銀色の液状になった「はんだ槽そう」に基板の裏側を浸つけていきます。その「はんだ槽」を新しく造り直すことになったのですが、改良すべき項目は100以上。持ち寄ったアイディアから解決方法を絞り込み、実験し↖生産技術部 生産技術課生産技術部 生産技術課(26歳)大上さん(左) 稲垣さん(右)出身校:富山市立大沢野中学校、富山県立富山高等学校出身校:富山市立楡原中学校、富山県立富山工業高等学校電源装置生産技術コーセル株式会社  

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