がもうふくいうら進化を遂とげる伝統技術創そ意工夫を楽しむ型にはまらないアイディアが技術のフロンティアを拓ひいていくダ*イカスト製法で成形した筐体は、いぎ高岡の伝統産業といえば、鋳いの物、そしてアルミ。僕も高校時代、溶とかしたアルミを鋳いた型に流して固める鋳ち造の実習をしたことがあります。約四百年前から現在まで、この地に息づいた技術は大きく発展を遂げ、実に様々な工業製品を生み出しています。身近なところで言えば、ガスメーターもその一つ。日本中どの家にもあって同じように見えますが、機能はどんどん進化して、今では「マイコンメーター」と呼ばれる精密機器になっています。建物の外部に設置されることが多いため、その*筐き体はアルミで造られ、中に組み込まれる部品によって設計も変わります。マシニングセンタというコンピュータ制せょ御の工作機械で、さらに細部の加工を行いますが、その作業がいかに早く、簡単にそして高い精度でできるか考えるのが僕の役割です。ゅうぞう削けずったり、穴をあけたりします。誤ょうたいマシニングセンタは、加工プログラムに従って自動で工こうぐ具が動き、機械のテーブル上に固定された材料を差は髪の毛よりも小さく、同じ形の材料を正しい位置に取り付ければ繰り返し加工ができます。より多く加工するために、材料を固定する「治じぐ具」という装置を設計するのも僕の仕事。位置がずれないよう、しっかりと掴つかみ、そして簡単に脱着できるよう、外はずし易やすくするという相あいん反はする機能を合わせ持つ治具を作るため、知恵を絞しぼります。数十か所あるネジ穴も、配管を繋ぐ部分も、狙ねらい通りに仕上がったときは快感。しかし、もっと優れた方法や新*筐体 … 機器などをカバーする箱の部分 *ダイカスト … 溶けた非鉄金属を金型に流し、部品を成形する技術しい技術がないか、つい探してしまうのは、化学部だった中学生の時からのクセ。知らないことをそのままにしておくのが不安で、すぐに調べていた習慣が、この仕事に役立っています。自分の考えを持つと楽しい仕事は言われた通りやるのはラクかもし白くありません。わからなれないけど、面いことを聞くのは大切ですが、ただ答えをあてにするのではなく、まず自分で調べ考えてみる。技術者の喜びは、自分のアイディアが形になることです。たとえすぐには役立たなくても、自分で考えたこと、調べて得た知識はどこかでつながり、自分の色をプラスすることで、仕事は楽しくなります。京きょうい井 拓たくや也さん出身校:高岡市立芳野中学校、富山県立高岡工芸高等学校おもしろダイカスト鋳造、金型・ガス型・焼型・生型鋳造、各種機械加工による工業部品、建材金物、インテリア、美術工芸品、仏具などの製造、企画開発株式会社ナガエ〒933-0319 高岡市荒屋敷278番地Tel. 0766-31-2222URL https://www.nagae.co.jp ■代 表 者 代表取締役 長柄 洋一■創 業 昭和29年 ■従業員数 195名 10機械加工エンジニア株式会社ナガエ製造部 生産技術課 1級機械保全技能士(機械系保全作業)(30歳)
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