「三協立山」と聞けば、アルミの会社というイメージが強いかもしれません。でも、私たちが扱う素材はアルミだけではなく、マグネシウム、鉄、プラスチック(樹脂)もあるんですよ。主力製品の一つ、サッシを例に上げると、室外側は耐久性のあるアルミを使っていますが、室内側には断熱性を高める樹脂を部材に用いています。私が研究・開発に取り組んでいるのは、まさにこの樹脂に関してです。木や草などを原料とした環境にやさしい樹脂(=バイオマス樹脂)の研究に全力を傾けています。持続可能な社会をつくるSDGsにつながる研究でもあり、「毎日がとても充実しています!」と、声を大にして言いたいところですが、そんな日ばかりは続かないのが現実です。バイオマス樹脂の研究に携わり始めたのは、基礎技術課に配属された2年前から。原料の割合や製造・加工の方法など、課内のメンバーで様々な要素を検討しながら試作品を製作します。それをもとに、三協立山ブランドの製品レベルに適した品質になっているかどうか、強度や耐久性などを検証するのですが、思ったような数値が得られないことはしばしば。新技術の確立を目指して研究開発を行っているわけで、失敗はつきものですが、上下から引っ張って強度の測定を始めた瞬間に切れた時など、悔しい結果に頭を抱えたことも一度や二度ではありませんでした。三歩進んで二歩戻るような日々を積み重ねながらも、最近ようやくシミュレーションした通りの結果が出始めてきました。実用化に向けて軌道に乗ってきたことを感じているところで、やりがいはどんどん高まっています。このように三協立山には、新素材や新技術の開発など、未知の領域にチャレンジできる環境が整っているんです。製造業といえば、工場内で機械を 人も多いと思います。私自身、就職相手にモノづくりをする印象を持つ活動で、当社で働く大学の先輩に話を聞くまではそう思っていました。実際には生産現場だけではなく、私の所属する部署のように、高分子材料の分析や化学反応式など、化学の知識を生かし、グループの未来を担う新しい技術領域を切り拓いていく20(29歳)友達と買い物や映画に出かける休日のひと時。旅行も好きで、温泉につかるのが最高のリフレッシュ。富山大学工学部 環境応用化学科 卒業富山大学大学院理工学教育部 環境応用化学専攻 修了三協立山株式会社 技術統括室 技術開発部 基礎技術課 主任 A.Nさんゴールに近づく高揚感がゴールに近づく高揚感が地球に優しい未来を引き寄せる地球に優しい未来を引き寄せる機能性素材の開発技術開発
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