の耐震化工事をはじめ、渋滞緩かんわ和や事故防止のための道路の拡かくく幅ふ工事など、生活基盤の整備は順番を待っている状態。現在、私がいる茅ひぐ蜩らし橋ば(し小矢部市)の現場もその一つです。将来にわたって地域に安心をのこすのが私たちの仕事。既きぞん存のものや、やり方に疑問を持ち、改善できるところがあれば躊ちゅう躇ちょすることなく変え、新たな施せこう工技術を積極的に取り入れることでクオリティをプラスする。良いものを造るということは、地域のためになるだけでなく、これから後輩たちが監督として進んでいく未来の道も、歩きやすく整備できると、私は信じています。歩ぽの怪人二十面相シリーズにどハ治ちすい水を最初に行なったのは戦国時代小学生の頃から本を読むのが大好きでした。母が買ってきた江えど戸が川わら乱んマりし、学校の図書館にあった全白さに目覚めた僕は、さらに歴史ものも読むようになり、大学では日本史を専せんう攻こ。特に戦国武将に興味を持ち、武田信玄と金山の関係について研究しました。この会社に入社して間もなく、立山砂さぼう防の堰えんてい堤(ダム)工事に携たずさわったのですが、資料を読んで驚おどろいたのは、「暴れ川」と呼ばれてきた常じょ願うが寺んじ川のの武将、佐さっ々さな成りま政さ。明治時代に本格的な工事が始まり、そこから延々と引き継がれているということでした。最も上流に位置する立山カルデラの湯川流域にある現場は、冬は雪で閉ざされるため、初夏から秋にかけて泊まり込みで作業が行われます。文学青年で土木に関する知識も全くありませんでしたが、巨大なコンクリートの構造物である堰堤づくりを通して、現場で土木の基礎を学びました。堰堤は、図面通りにコンクリートの型枠を組み、その中にコンクリートを打設(流し込み)して造るのですが、自分が測量を行ない、堰堤側面の傾きを計算して、型枠を正確な位置に設置する指示をしました。徐々に堰堤が上へ上へと高くなり、長い年月をかけて完成していく様子はとても壮そうん観かでした。現代では先進の土木技術が用もいられていますが、昔は川床の石を積み上げて堰堤が築かれていました。今でも、堰堤を迂うかい回する道路の一部に石積みが用いられており、特殊な道具を使い、自然石を一定の勾こい配に積んでいく職人さんの伝統的な技に、僕はとても興味を持ちました。土木は自然を相手にした終わりなき闘い。時代を超え、先人の知恵と想像を超える努力の積み重ねによって災害から人々の暮らしが守られてきました。この茅蜩橋の現場も小矢部川が増水する出し水期に入るまでが勝負。最終章には一体、どんなシーンが待っているのか、こうばゅっすいきこで展開されていくドラマに、すごくワクワクしています。たか■大久保 誠真さん自然と闘たう人間たちのドラマ02oV1202ETON.lち ARUKAS26巻を全て読みました。小説の面河川、道路、砂防などインフラ整備を中心とした土木工事や公共施設の建築工事に加え、鉄道の保守点検を含む軌道工事にも参加。「地域の夢を叶える」建設のプロ集団を目指しています。中越興業株式会社〒939-1844 南砺市野口800Tel. 0763-62-1221 URL https://www.tyuetsu-kogyo.co.jp ■代 表 者 代表取締役社長 山下 博■創 業 昭和21年 ■従業員数 94名従来通りのやり方を真似するのはラクですが、身になりません。同じ現場はなく、工夫してより良い方法を導入することで品質が向上し、自分自身も成長できます。建設の仕事では「三平方の定理」をよく使います。数学は苦手でしたが、今では計算も早くなりました。
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