中越興業株式会社
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*ファームポンド…時間毎の水の利用が調節できるよう、農業用水を貯留する施設。どせた 42oV3202ETON.lARUKAS起きふく伏や風向きを読み、他の走者とのしかし、怒られた分だけ多くのことを学んだ気がします。年月が経ち、最近は若い監督に教える機会が増えました。彼らは私が指示したことや、現場の作業員さんから聞かれたことをよく理解し、安全を確認して意思の疎そつう通をはかりながら仕事を覚えていきます。駅伝もタスキを受け取り、任された区間の距離をはかりながら走ります。経験が浅いなりにも自分で一所懸命考え、現場を進めようとする姿は、任された区間を必死に走り、最後は倒れ込みながらもタスキをつなぐ駅伝選手に似て、感動を覚えます。フ*ァームポンドも地域の農家の人た農家の大家族で育った私は、米作りや畑仕事に精を出すおじいちゃん、おばあちゃんの姿をずっと見てきて、将来は農家の人たちの役に立ちたいと思い、福野高校の農業環境科に進みました。豊かな田園が広がる南砺市ですが、私が育った城端は、祖父母が生まれる前から水不足に悩まされ、干かんばつのたびに水争あらそいが起こっていたという話を聞いたことがあります。その問題を解決するために溜ためけ池いを造ったり、灌かん漑がい用よう水すいを整備したり、長年にわたって水すいり利事業が行われてきました。今、私たちが造っているちが待望していた施設。完成すれば、必要な時に十分な水を田んぼに引くことができます。初めて現場に立った時、この辺はまだ田んぼの一区画で、掘くっく削さから工事が始まりました。土木についてはほとんど未経験だったので、測量器械を設置するだけでもかなり時間がかかってしまいましたが、先輩の枠わくの作り方、コンクリートの打だつ設の監督はじっと見守っていてくれました。建造物の位置や高さの基準を決め、杭くいを打ち込み、水糸を張ると、施工図に描かれているファームポンドの全景が目に浮かび、この後どうやって造っていくのか興味でいっぱいになりました。鉄てっん筋きの組み方や型か仕方など、教わること全てが新鮮で、その施工技術に感動しました。施工に関する専門的な知識はこれから身につけていかなければなりません。今は作業の安全を確認したり、工程ごとに施工記録を残したり、現場における基本的な業務を任されていますが、その一つ一つに大切な理由があります。高校の実習で自分たちの手で育てたトマトが格別に美おい味しく感じたのは、種を蒔まくことから始め、苗を育て、肥料を施ほこし、水を与え、剪せんい定てを行うなど、手間をかける意味を理解していたから。果実がどんどん大きく成長していくように、建物も完成に近づくと喜びが増していきます。まだ1歳の我が子は言葉を覚え始めたばかりですが、数年後には私の自慢話を聞いてくれることを楽しみにしています。■中田 悠貴さん農家の力になりたい県内外で開催されるマラソン大会に何度も参加してきました。仕事が終わると、走りたくて身体がウズウズしてきます。現場で作業する人たちはみんな先生。人と話をするのが好きなので、休憩時間も会話に加わり、色々教えてもらっています。河川、道路、砂防などインフラ整備を中心とした土木工事や公共施設の建築工事、鉄道の保守点検を含む軌道工事にも参加。「地域の夢を叶える」建設のプロ集団を目指しています。中越興業株式会社〒939-1844 南砺市野口800Tel. 0763-62-1221 URL https://www.tyuetsu-kogyo.co.jp ■代 表 者 代表取締役社長 山下 博■創  業 昭和21年  ■従業員数 95名

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