北陸スチール株式会社/石川本社
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鉄を溶かしてくっつける「溶接」ではなく、鉄を燃焼させて切断する「溶断」のほうに、私は強く興味を持ちました。厚さ20cmもある鉄の板を炎でなぞるように、部材のカタチにゆっくり切り抜いていく様子は、巨大ロボットのパーツを造り出すようで、そのダイナミックなガス溶断の機械を自分で操ってみたいと思いました。1枚の重厚な鋼板から切り取られた部材は、組み合わさって建設機械や産業機械になります。その強大なパワーを生み出すパーツを造るには金属加工の専門的な技術と材料の性質を見極める感覚が必要で、私はそれを体で覚えてきました。戦しているのは、パソコンで加工プログラムを作成すること。現場で培ってきた溶断加工の全てを活かし、生産力向上に役立てるのが嬉しいです。機械産業が多い地元企業で働きたいと思っていたので、工業高校の機械科を選びました。旋盤や溶接など金属加工の実習も面白かったですが、楽しかったのは高校から始めた弓道。中学時代にやっていた野球よりも運動量は少ないですが、精神力の強さが求められます。3年間続けたことで、ここ一番の集中力を磨くことができました。鋼鉄を炎で切る鉄に命を吹き込む鋼材加工のプロフェッショナル角かく 昭あきひろ宏さん鋼板の切断機には、ガス、レーザー、プラズマなどがあり、先輩について担当する機械の基本的な操作と安全な作業方法を学びます。加工する材料は、材質や厚みなど様々。いろんな切断加工を行いながら、条件に合った機械の調整方法を覚えます。失敗も勉強です。どんな材料でも段取りから加工まで一人でできます。機械の状態を見極め、高精度でより速い加工を行うために感覚を磨いていきます。鉄の性質を熟知し、自在に加工ができるようになると、仕事が断然楽しくなってきます。現場で重ねてきた経験は、部署が変わっても揺るぎない自信になります。10年目を迎え、新たな部署で私が挑 HP検索出身校:小松市立御幸中学校、石川県立小松工業高等学校(27歳)北陸スチール株式会社〒929-0125 能美市道林町へ106-20Tel. 0761-55-1383 URL https://www.h-steel.co.jp■代 表 者 代表取締役社長 大村 義高 ■設  立 平成12年  ■従業員数 95名  産業機械、建設機械、建材向け鋼材の溶断、溶接、加工・販売、ビルトH形鋼の販売。石川県能美市、富山県滑川市、新潟県柏崎市に工場がある。JFE商事グループの一員。鋼材加工エンジニア○○北陸スチール株式会社石川製造部 石川生産技術グループ

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