北電テクノサービス株式会社
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2202ETONARUKAS一度の大掛かりな点検は、合宿所に泊まり込んで行いますが、そこで得意の料理を仲間に振る舞うのが私の楽しみ。多くの資材を担かついで山道を1時間以上歩き、山ごもりして重要な任務を果たす仲間たちを元気づけるため、約1週間分の献こんて立だを考え、食材を準備します。燃料のいらない地球に優しい水力発電ですが、雷や雪による障害、豪雨による増水、強風による落ち葉など塵じんい芥かの流入は避さけられず、故障や出力低下の要因となります。エネルギーの再生は、24時間365日見守りながら、自然と闘い続ける仕事によって可能となるのです。取しゅ水すい口こうを塞ふさいだり、水車の中まで入富山県を流れる大きな河川は7つ。その上流を辿たどっていくと、いくつもの支流に分かれていて、各水系には百か所を超える水力発電所があります。その数は全国で2番目に多く、私たちはチームを組んで維持管理に務めています。入社して最初に携わったのは、神通川水系にある水力発電所の点検。山奥にある水路式の発電所には、上流の河川から水を引き込むための長いトンネル(導どう水すい路ろ)があり、新人の頃、懐かいち中ゅう電でん灯とうを手にその中を点検して歩いたのですが、迎えてくれたのは僕の嫌いなコウモリと虫たち。アドベンチャー感あふれる体験に、心臓がとび出そうになりました。今は全く平気でどんどん先に進んで行けますが、あの時は自信を失くしそうになりました(笑)。雪解けの季節や梅雨、台風の時期は出しゅ水っす期いきと言って、河川の水かさが増します。落ち葉や流木などがり込むと発電機が停止することもあるので緊張が続きます。水力発電所には、安定した発電を行うために水車や発電機、除じょ塵じん機きなど機械の動きをコントロールする装置や、落雷による過電圧を検知して電気回路を守り、発電機を安全に制せいょ御ぎするシステムが備わっており、それらが正常に働くよう、定期的に検査しています。小学校の理科の実験で、ラジコンのソーラーカーを走らせ、太陽光が電気エネルギーに変わる不思議さに興味津々だった記憶があります。その時の好奇心が、今の仕事につながっているわけですが、それを後押ししてくれたのは、中学時代の先生の言葉。「専門性を突き詰めれば、その分野でスペシャリストになれる」。高校のインターンシップでこの会社を訪れた時、まさにその言葉どおりのエンジニアたちに出会い、将来に夢を抱いだきました。 入社して9年目になりますが、まだ訪れたことのない発電所も少なくなく、新たな仕事を経験するたびに知識も増えていきます。目下、「第三種電気主任技術者」の資格取得に向け勉強中。スペシャリストになるべく、毎晩、子供たちを寝かしつけた後、眠い目をこすりながら机に向かっています。■坂本 凜さんスペシャリストになる修行水力発電設備、受変電設備の計画・設計・施工および保守・設備管理、小水力発電設備のコンサルティング、太陽光・風力発電設備の保守・管理など。北陸電力グループ。北電テクノサービス株式会社〒930-0858 富山市牛島町13番15号百川ビル6階Tel. 076-442-4818 URL https://hts.co.jp ■代 表 者 代表取締役社長 高松 正 ■創  業 昭和57年  ■従業員数 422名  電気主任技術者は、発・変電所をはじめ、工場や施設における電気設備の保安監督を行う、社会的貢献度の高い資格。それぞれの分野で経験を積み重ねている同期入社の仲間と知識を交換しながら、成長を支え合っています。

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