43oV0202ETON.l 9 ARUKAS ■手取支社 山田 知尚さん“奥深い”ところが好きですを呼こしう称ょしながら1本1本確実に行う作業は根こんき気がいります。夢にまで電線が出てきて、寝ねごと言でケーブル番号をつぶやいたこともあります(笑)。私は監督として、作業の進しんち捗ょくや精度、制御盤の動作などを自分の目で確認します。現在行なっている制御盤の更新に使用するケーブルは1400本。全部つなげると金沢から富山までの鉄道距離と同じになります。完成に2年を要しますが、チーム全員が苦労を共にし、仕事を完璧にやり遂とげた時の達成感は何度味わっても最高。また気持ちをリセットして、次の現場へとモチベーションを切り替えます。私が卒業した中学校は、同級生が部活動は全員バレー部。冬はクロスカントリーで雪山を駆かけ回っていました。自然に囲まれた環境でしたが、どこを見渡しても山ばかり。つまらない所だとずっと思っていたのですが、実は白山から日本海に注ぐ手取川水系には、25か所もの水力発電所があって、地域の電力供給に重要な役割を果たしていることを、この会社に入ってから知りました。水力発電というと、大きなダムを想像するかもしれませんが、私がた携ずさわっているのは小規模の水力発電。河川の流水を引き込んでパイプの中の水車を回し、発電機を動かす仕組みです。24時間安定した発電を続けるため、異常が発生しないよう定期点検を行い、消耗した部品などを交換します。発電所は建造された年代も、明治、大正、昭和、平成と実に様々。発電システムやそれを制御する配電盤も、製造元が違えば仕しよう様も異なり、点てんい在ざしており、遠方まで出かける時要いらず、CO2も排出しません。霊峰同じやり方は通用しません。頭をひねることも多いですが、謎解きに挑戦するような面白さがあり、難題に直面するとボルテージが上がります。長年経験を重ねてきても毎回新鮮な気持ちになるのは、新しい発見があるから。やればやるほど、奥の深さを感じます。春と秋は、私たちの仕事が最も忙しくなる時期。電力の需要が増える夏と冬に備え、発電所を止めて一斉点検をします。水力発電所は手取川水系以外にも、犀川上流や福井県に近い山中温泉の九谷発電所まで広くは念入りに事前準備を行います。点検や修理の内容に応じて、必要な交換部品や工こうぐ具を確認。最新の検査機器を使用するときは正しい使い方を覚えておかないといけません。今、全世界で注目されている再生可能エネルギー。中でも小水力発電は、小さいながらも優等生の発電システム。自然環境を壊さず、燃料も白山に育はぐくまれた豊かな水資源が電力に姿を変え、この地域で暮らす人たちを支えていると思うと、小さい頃いそがから見慣れた山々もなぜか宝の山に見えてきます。水力発電設備、受変電設備の計画・設計・施工および保守・設備管理、小水力発電設備のコンサルティング、太陽光・風力発電設備の保守・管理など。北陸電力グループ。北電テクノサービス株式会社[ 本社 ] 〒930-0858 富山県富山市牛島町13番15号百川ビル6階 Tel.076-442-4818[ 金沢支店 ] 〒921-8013 金沢市新神田4-15-1 Tel. 076-291-4875URL http://www.hts.co.jp■代 表 者 代表取締役社長 園 博昭 ■創 業 昭和57年 ■従業員数 348名 制服の胸に貼られた「A級マイスター」のワッペンは、豊富な経験と実績、資格や後進育成の能力などが評価された証。自らを律することが正確な仕事に結びつきます。手取川宮竹用水第二発電所の水力発電システム。北陸電力が水力発電で供給する電力は発電量全体の2割以上で全国トップ。電力の地産地消に役立っています。15人しかいない山奥の小さな学校。
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