北電テクノサービス株式会社/石川
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II   *オーバーホール…機械を分解し、点検、部品交換、清掃を行い、元通り組立てること。して被害をくい止める保護継電器の試験は特に重要な仕事。電気に関する専門知識と経験がものをいいます。模擬的に事故の状態にするため、回路図を見ながら配線を施し電流を流すのですが、最初の頃はしくみが理解できず、先輩に言われるままに作業していました。それがわかるようになるにつれ、どんどん楽しくなっていきました。近くの小学校の窓から子供たちが興味深そうに覗いているのが見えます。この子たちも大きくなったら、世の中を照らす、誇りある仕事に就いてくれることを願っています。宇ノ気変電所で作業をしているとオ*ーバーホールすることが決まり、同じタイプの水車でも年式やメーカーが異なるので、全く同じというわけではありません。担当する水域の水力発電所はひと通りまわりましたが、すべてに精通するようになるには何年もかかりそうな気がします。水圧に関しても、ランナー(水車の羽根部分)の側面や背面にかかる水圧など、まだ知らないことがたくさんあって、「それが分かると点検がもっと楽しくなるよ」と、先輩が話してくれました。勉強することがあり過ぎて身を削られる思いですが、知れば知るほど興味がどんどん湧いてくるのもこの仕事の魅力。今日はどんな発見ができるか、まるで玉手箱を開けるような気持ちで機械の中を覗きます。今度、ある水力発電所で発電機を初めて参加させてもらうことになりました。長期にわたる作業なので、近くの旅館に泊まり込むことになりますが、それも楽しみの一つ。スペシャリストたちのすごい技術をこの目にしっかりと焼き付け、たくさんのことを吸収し、一回り大きく成長したいと思います。3202HSETONAWAKARUKAS好奇心が止まらない■手取支店フランシス、ペルトン、カプラン、これらはすべて、水力発電に用いられている水車の名前。水の流量や落差によって、最も効率のいい水車が使用されています。新入社員の研修でメモしたノートを時々引っ張り出して読むと、そこにも同じことが書いてあります。しかし、座学で勉強したことはすっかり忘れていて、その時教わった大切なことの多くは、実際に仕事を始めてから理解しました。実は高校時代も暗記科目が苦手で、答えがはっきりしていて自分で解ける理数系が得意でした。手取川や犀川の水系には約30か所の水力発電所があり、場所によって水車のタイプは異なります。水車は発電機とつながっていて、点検する時は太いボルトを大きなスパナを使って外し、中に入ります。大がかりな点検は3年から6年ごとに行なっていますが、鋼鉄の部品が削られたり、へこんだり、穴が開いてしまうこともあり、凄まじい水の力に驚かされます。 河内翔太さん(2023年4月1日現在)僕は幼稚園の時から野球を続けてきて、現在も北電野球部(石川チーム)に所属していますが、この水力発電機は、自分が生まれるもっと前から運転を続けています。屋外の変電機器は点検周期が長く、次回は12年後になるものもあるので、 念入りに点検し部品の交換などを行ないます。[ 本社 ] 〒930-0858 富山県富山市牛島町13番15号百川ビル6階 Tel.076-442-4818URL https://hts.co.jp[ 金沢支店 ] 金沢市新神田4-15-1  Tel.076-291-4875[ 七尾支店] 七尾市本府中町ル28-1  Tel.0767-53-4339[ 手取支店 ] 白山市河内町口直海ロ16 Tel.076-273-0277■代 表 者 代表取締役社長  高松 正 ■創  業 1982(昭和57)年  ■従業員数 804名発電(水力・太陽光・風力)・受変電・送電・通信等の設備の工事・保守管理・点検、配電設備の設計、小水力発電設備コンサルティング、電力システム保守・ソフト開発など。北陸電力グループ。北電テクノサービス株式会社

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