北電テクノサービス株式会社/富山
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に必要な仕事だと思うと、背筋がピンと伸びます。大工として家を建て続けています。小さい頃からその背中に憧れ、自分も人の役に立てる仕事がしたいと思っていました。しかし、手伝いをしてみて、大工仕事は向いていないと悟った私は、家に電気を灯すことで人の役に立ちたいと、工業高校で電気を学びました。電気がつくのはあたり前すぎて、人から感謝されることはありませんが、大切な資源を有効に使い、ライフラインを守り続けていることに強い使命感を持ち、重要な責務を果たしています。私の祖父は70代になった今でも、日本の停電回数は極めて少なく、世界最高レベルと言われています。電力会社には、絶えず変化する電力の需要と供給に応じて送電をコントロールする「中央給電指令所」や発電、送電、変電設備など電力系統を監視、制御して、停電や事故などの復旧対応を行う「総合制御所」があり、トラブルの発生に備えてシミュレーター訓練を行っています。訓練と言っても、モニターに映し出される情報は仮想のものではなく、ほぼリアルなデータに基づいて構成されています。事故はいつ発生するかわかりませんから、いざという時に的確な対応ができるよう、実際の監視システムと同じ条件で訓練を行うことが求められるのです。新しい住宅地や工業団地ができると、その地域に送る電力量が増え、送電を中継する変電所の設備も増設されます。目には見えませんが、地図が変わるのと同じように、街の変化に応じて電力系統の情報も書き替えていかなければいけません。シミュレーターシステムには、北陸3県の電力需給に関する直近1年間のデータベースが入っています。新たな情報が加われば、それを更新していく必要がありますが、情報量は膨大で、一つでも入力を間違えるとシステムが反応しなかったり誤動作したり、訓練にも影響が出てしまいます。監視員の訓練は年間計画に基づいて実施されるので、データの更新作業も決められた期間内に完了させないといけません。神経を使い根気のいる仕事ですが、自分をリフレッシュしてくれるのは、アフターファイブに弓を引くこと。中学からずっと続けてきた弓道は、自分の生活スタイルに欠かせません。弓道着に着替え、28メートル先の的に向かって立つと心を集中できます。弓道には「射法八節」という基本動作があります。呼吸に合わせ、流れに沿って行えば、矢は自然と的に当たるという法則です。手から離れた矢が狙った的に向かって一直線に飛んでいく感覚がたまらず、たとえ的を外しても、どこが悪かったのか考えるのも楽しさの一つ。仕事でも決して的を外さぬよう、基本をしっかりと身につけていきたいと思います。 4202ETONAMAYOTARUKAS■大島 幸貴さん臨場感ある訓練環境高校時代はボランティア部で、清掃や障碍者支援をしました。陰ながら人の役に立つことが信条です。様々な部署のいろんな年齢の方々と関わるので、コミュニケーション力が重要。弓道を通して幅広い年代の人たちと知り合えるのが嬉しいです。■代 表 者 代表取締役社長  石丸 哲也 ■創  業 1982(昭和57)年  ■従業員数 806名発電(水力・太陽光・風力)・受変電・送電・通信等の設備の工事・保守管理・点検、配電設備の設計、小水力発電設備コンサルティング、電力システム保守・ソフト開発など。北陸電力グループ。北電テクノサービス株式会社[ 本社 ] 富山市牛島町13番15号百川ビル6階 Tel.076-442-4818URL https://hts.co.jp[制御システムセンター] 富山市桜橋通り3-1(富山電気ビル) Tel.076-444-5771(2024年4月1日現在)

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