北川ヒューテック株式会社
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34oV4202ETON.l ね あARUKASトにしみ込んでいるのです。自分の仕事の重要性を強く感じたのが今年1月。地震発生の翌日に会社の仲間と向かったのは、能登半島の大動脈ともいえる「のと里山海道」でした。緊急車両を通すルートを確保するため、崩ほうく落らしたり、歪ゆがんで車線に段差が生じた道路を修正することが自分たちの任務。能登の営業所から駆かけつけた社員の中には被災した人もいましたが、自分たちにしかできない仕事に大きな使命を感じ、夜を徹てっして道を直しました。道路を守ることは命を守ること。これまで現場で厳しく教えられた理由をはっきりと知ることができました。携たずさわり、私を育ててくれました。大地中海にポツンと浮かぶマルタ島は、ずっと行ってみたいと思っていた場所。もう一度、自分の将来を見つめ直そうと、ひとり海を渡りました。思う存分、リフレッシュして帰ってきた私が感じたのは、“日本は広い国”だということ。そして、自分の視野がとても狭かったことに気づきました。これまで、自分がやってきたことをリセットしたつもりでしたが、心の片かたみ隅すに残っていたのは、郷土の姿を大切に守っていきたいという想おもい。ふり返ると、祖父も父も建設に学で学んだことも、卒業して就いた仕事もなぜか建設につながっていて、自分が貢献できるのは、やっぱりこの分野だと思いました。建設工事は、ヘルメットを被かぶって現場で働く人たちを思い浮かべますが、公共の道路は行政のルールに従い、国や県、市町村と連携を取りながら工事を進めていくので、当社には各現場をサポートするバックオフィスがあります。私たち「建設ディレクター」は、現場監督に代わり、必要な書類の作成や事務的な仕事を引き受けます。その目的は、現場の第一線で指揮をとる監督に、技術者としての任務を充分に果はたしてもらいたいから。私はこの部署のスタートメンバーとして、新たな一歩を踏み出しました。道路の品質は土木技術の高さを証明します。若い監督さんは、資格や工法に関する勉強に余よん念がありません。一方で、現場を管理する書類は大変多く、時間を取られるのも事実。私は表計算ソフトを工夫し、管理表をヌケなく正確に作成できるようにしたり、現場に出向いて検査に立ち会うなど、監督の仕事を後方から支援しています。これから被災地の復興工事が本格的に始まると思いますが、新しく設けられたこの職種は、力仕事はできなくても、郷土の再さいう興こに貢献できることがたくさんあることを教えてくれます。まだできたばかりの細い道かもしれませんが、使命に燃える仲間が安心して後に続くことができるよう、現場で求められていることを把はく握し、しっかりと地ちほ歩を固めていきたいと思います。 ■建設ディレクター T・Mさんデスク上で監督をサポート高速道路・空港・港湾などの舗装工事、一般土木・建築工事、スポーツ施設の施工、 アスファルト合材の製造・販売。技術研究所では調査、試験、工法技術の研究・開発、ICTの導入を行なっています。北川ヒューテック株式会社〒921-8584 金沢市神田1-13-1Tel. 076-243-2211 URL http://www.k-hutec.co.jp ■代 表 者 代表取締役社長 北川 隆明 ■創   業 昭和2年  ■従業員数 295名  1級土木施工管理技士の二次試験に向けて勉強中。合格すれば、さらに大きな仕事を任せてもらえるチャンスが待っています。健康で働きやすい職場にすることが新しい部署の目的。リモートワークなど子育てしながら働ける環境も実現していきたいです。

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