■森田 義明さん会社は社員のためにある生活のために働く工場ではなく誰かの幸せを描く未来工房へ（35歳）田もりた 義よしあき明戸せと 俊しゅんた太森瀬祖父がこの会社を立ち上げた４年後に、前回の東京オリンピックがありましたから、今年で創業60周年。私は三代目の社長になります。とはいっても、自分はこの会社で一番年齢が若く、かつて一番の不良社員（笑）。「会社の利益を上げるために社員が頑張るのは、経営者の勝手な考えだ」と仕事も後ろ向きでした。他の社員さんからも信頼がなかったと思います。しかし、ある経営者の話を聞いて、私は目を覚まされました。「一番大切なのは社員。社員さんのおかげで社長をやらせてもらっている」という言葉が胸に刺さり、「社員のために自分が変わろう。そして会社を大きく育てていこう！」と決意しました。社員さん一人一人の顔を思い浮かべると、その後ろに未だ も会ったことのない家族の姿が映ります。「めざすのは、社員が家族の夢を叶かなえられる会社。子供に背中を見せられる仕事をしていこう！」と心に決めました。高校時代、尊敬する柔道部の先生から教えられたのが挨拶の大切さ。まずは、気持ちのいい挨拶を交わすことから始めました。「そんなことをして会社の利益が上がるのか？」と社員さんから反対されましたが、自分の念おいをはっきりと伝えました。そして皆も思ったことを言ってもらえる時間と場所を作り、快適に働いてもらえる環境を整えました。私が取り組んだのは主にそれだけですが、お互いの不信感が次第に解け、心が通い始めるのを感じました。代表取締役社長工場長（38歳）森田社長（中央左）、会長（中央右）出身校：金沢市立西南部中学校、石川県立工業高等学校出身校：白山市立北辰中学校、尾山台高等学校（現金沢龍谷高校）10精密機械板金株式会社MORITA MTC
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