72oV6102ETON.l 5うょがARUKAS建築設備士(国家資格)描えいた未来をカタチにするをつくることが必要です。たとえば、皆さんが買い物をするスーパーマーケットには、野菜や果物、精肉、鮮魚、冷凍食品などいろんな食品が陳ちん列れつされています。中には直接エアコンの風が当たると傷いたんでしまうものや、場所によっては、冷え過ぎてお客さんが不快に感じてしまう場合もあります。調理場や洗面トイレなど、水を使う場所には衛生設備が必要ですし、給排水や換気をするための配管も、建物内のどこを通すか考えないといけません。新人の頃は、失敗するたびに先輩の監督や職人さんに怒おこられ、夢の中でも施せこ工う図ずを描かいて、夜中にうなされたこともありました(笑)。ずっと希望していた設計課に異動になって2年目。現在の私の仕事は、これから建設が始まる建物の空調・衛生設備を施設全体にわたって設計することです。私の描いた設計図が基となって建設費が決まりますから責任は重大。建物の方位を調べ、部屋の位置によって異なる太陽のあたり方や窓の大きさ、外気の温度を計算し、設置するエアコンの能力や仕様、空調方式を検けん討とうします。これまでいろんな現場を見てきた私が図面を描く時に思い浮かべるのは、現場で作業する人たちのこと。施工する時や、後で修理が必要になったときのことも考え、設備を設置する機械室のスペースや扉の位置など、作業のし易やすさも考こ慮りします。建物は商業施設の他にも、病院、学校、マンションなど様々で、全く同じものはありません。設計課の先輩たちは、広い専門知識をもった設備設計のスペシャリスト。現場からのどんな問い合わせにも的確に応え、指示を出せる頼りになる存在です。その後ろ姿を追いかけながら、自分の可能性をどこまで伸ばせるか挑戦して行きたいと思います。空調設備や給排水衛生設備、防災設備、クリーンルームなどの設計・施工を中心に取り組んでいます。環境問題への注目が集まる中、各種エネルギーコストの削減を提案するESCO事業にも力を注いでいます。菱機工業株式会社〒921-8526 金沢市御影町10番7号Tel. 076-241-1141 URL http://www.ryokikogyo.co.jp ■代 表 者 代表取締役社長 北川 雅一朗 ■創 業 昭和5年 ■従業員数 350名 大学院では、蓄熱技術への応用も期待できる物質の結晶変化を調べる研究をしていましたから、建築については一から勉強しました。自分にとって、設計課の先輩達はみんな先生。専門知識の豊富さにはまだまだおよびません。「建築士」という資格に比べて、一般にはあまり知られていないかもしれませんが、「2級建築士」に相当する資格で、近年、建築の安全に対する関心の高まりや、高度な快適性を重視した建築設備に対する技術を保証する資格として必要性が高まっています。新たに挑戦しているのが「一級建築士」。この資格があれば、あらゆる建物の設計ができるほか、さらに5年以上の業務経験を積んで、最終目的である「設備設計一級建築士」の資格を取得できます。ますます高度化していく建築設備の設計には、法律で定められた基準を満たしているかどうかの確認を受ける必要があり、それを判断できるのがこの資格。これを手にするまでの道のりはまだ遠いですが、明確な目標があるので勉強にも気合いが入ります。学生時代よりも今が一番勉強しているかもしれませんね。
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