自然と闘い、共存をめざす貫通のよろこび自分の道を貫き通せば未来につながる光が差し込むば、多かれ少なかれ、どんな困難が待ち受けているかわかりません。長い工事期間を同じ現場で過ごし、共に困難を乗り越えてきた仲間と無事迎える貫通の瞬間。その喜びは言葉では言い尽くせません。これまで国家の威いしん信をかけた巨大プロジェクトにもひるむことなく挑戦してきました。建設当時、陸上トンネルで世界最長と言われた八はっ甲こう田だトンネルもその一つ。またシンガポールでは、その国最大級の海底石油備蓄基地に通じる深さ130mの立坑建設や、「フォートカニングパーク」という国立公園の真下を通る地下道路の建設にも携わりました。歴削さくが、貫通まで残りわずか1mとな*立坑…地上から垂直に掘り下げた坑道とがあると思いますが、砂山の両端から手で少しずつ穴を掘り、トンネルがつながった時は、何とも言えない嬉しい気分になったと思います。り、ついに最後の土砂が取り除かれた瞬間、土煙の向こうから光が差し込み、そして拍手がわき起こる。そんな場面に私は何度も立ち会い、国内海外を問わず、いくつもの現場でこの感動を味わいました。のトンネルをはじめ、ダムに水を通すトンネル、海底に通じる立*たて坑こうなどいろいろあります。これまでに携わってきた現場はそれぞれ、地形や地盤、周辺の環境もすべて異なり、事前に調査していても工事が始まれ皆さん小さい頃、砂遊びをしたこ全長数キロにも及ぶトンネルの掘くっトンネルといっても、道路や鉄道トンネル建設現場監督出身校:富山市立新庄中学校 富山県立富山中部高等学校佐藤工業株式会社加賀トンネル作業所 所長技術士(建設部門) 一級土木施工管理技士(53歳).HS
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