わら瓦か葺ぶき職人たちを支える楽しいけれど楽じゃない瓦を運ぶにはワザがいる屋根の下の力持ちになりたい慎し重ちうにハンドルを握にります。当時、高校には野球部がなくて、仲間を集めて野球同好会をつくりました。ユニフォームは解散したどこかのチームのお下がり。弱小チームでしたが楽しかったですね。自分はやりたいことがあれば行動を起こす性格。車も大好きで、自分でカスタマイズし、1日2回も給油するほど乗り回したこともありました(笑)。いくら運転が好きでも、3トン近い瓦を積んで走る時は緊張します。道路のちょっとした段差でも、振動で瓦が割れたり、カーブはゆっくり曲がらないと積つに荷が崩くれてしまいます。急ブレーキは禁物。四しう方八はう方に気を配り、無事、現場に到着したら、クレーンで積荷の瓦を降ろすのですが、頭上に電線があったり、隣りか家との距離が近い場合もあるので、注意しながら職人さんが運びやすいよう、梯はご子の近くを選んで置き場所を確保します。っぽしんょぎんほずみ平ひらが瓦わら、軒のきが瓦わら、袖そでが瓦わら、のし瓦、鬼おにが瓦わら、雪止め瓦…、屋根瓦にはいくつも種類があり、100㎡の一般住宅の屋根で約1、600枚。大きなお寺になると、その何倍にもなります。職人さんによって作業の段取りにも特徴があるので、現場に合わせて種類を分け、積み方を工夫しています。羽咋市内だけでなく、能登、金沢、氷見方面と現場は広域にわたります。効率よく回るためには道順も考えないといけません。出発する前に地図を調べ、道が狭せまかったり、カーブがきつい場所があればう回路を探し、頭の中でシミュレーションをしてから出発します。現場がいくつも重なって困った時は“ナビ”より頼りになる大ベテランの先輩に相談。その神ワザ的な方法にいつも驚かされますね。天気のいい日は瓦葺き日びより和。青空の下で光る真っ新さらな甍いらかを背に、次の現場へ向かってエンジンをかけます。大切な時期に側にいてくれた先生小学生の時、学校に行けない時期がしばらくありました。毎日家に寄って、個人授業をして下さった橋場校長先生のおかげで卒業することができました。その時にいただいた色紙には、「竹は雪の重みで曲がるけど、はね春になればまた元に戻る。竹のように跳ってください」と書いてありまし返す力を養として、た。その言葉は今でも忘れず、心の杖私の胸に大切にしまってあります。やしな瓦の製造工場から始まった、瓦のことを知り尽くしている屋根工事専門の技能集団。若い社員が多く、厚生労働大臣認定のかわらぶき1級技能士は25名います。杉本瓦工業株式会社〒925-0004 羽咋市一ノ宮町レ100番地Tel. 0767-22-0625 URL https://www.sugimotokawarakougyou.jp/■代 表 者 代表取締役社長 杉本 孝司■創 業 昭和8年 ■従業員数 57名出身校:羽咋市立邑知中学校、石川県立宝達高等学校つえ(30歳)瓦葺き運送管理杉本瓦工業株式会社運送・現場管理部O. Tさん
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