東振グループ
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僕が加工している円すい形のローラ(ころ)は手のひらにのるような小さなものですが、外径寸法の誤差が全て千分の6㎜以下になるまで研みがかれた超高精度な部品。主に自動車用のベ*アリングに組み込まれ、種類によっては国内外でトップシェアを誇るメジャー級のローラもあります。小学校から野球をやっていた僕は高校時代、5番でセンターでした。センターからはバッターのスイングがよく見え、打ったタイミングでボールがどこに飛ぶか、だいたい判断できます。バッティングは体の軸がブレることなく、ボールを芯しんでとらえることが大切。僕が操作している「センタレス研けん削さく盤ばん」も同じで、回転する円筒形の加工物に対し、押し当てる砥といし石の位置や角度など全ての条件がぴったり合った時に、加工物は限りなく真しんん円えに近づきます。でも、軸がブレているといくらやっても精度が出ません。今は機械のしくみを理解していますが、最初は先輩から説明されてもチンプンカンプン。聞き返したくても言葉(専門用語)が出てこなくて、身かだ体で覚えていきました。何をどう質問していいかわからず、もどかしさが募つのるばかりでした。工業高校ではなかったので、寸法を測はる測定器を使うのも初めて。やってみて失敗を繰り返しながら理解し、うまくできるやり方を一つひとつ僕は野球をしていた時のクセで、つい周りの動きを観察してしまいます。「何、じっと見とる?」ってよく言われますが、周りにはスゴイ技術を持った先輩がたくさんいて、その保しんぼ 唯ゆいが我林新 か らかっ4くあ■TP課 林賢太郎さん仕事に軸じし足を置けば解わる期待されるルーキーはコロがり切せさ磋して輝きを増す(21歳)*ベアリング … 軸の回転を滑らかにさせる軸受け部品。出身校:白山市立鶴来中学校、石川県立鶴来高等学校出身校:金沢市立高岡中学校、金沢市立工業高等学校第三製造部 TP課 はやし第一製造部 ND課(21歳)新保さん(左)、林さん(右)ローラエンジニア株式会社東振精機 賢けんたろう太郎

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