73oV1202ETON.lい ARUKAS■ S ・ Y さん自分たちのポリシーです。超精密な仕上げを実現するためには、研削盤のセットアップが重要。加工するローラの種類によって取り付ける部品を全て交換するので、加工をスタートする前の調整に丸1日かかりますが、それを完璧にマスターしなければ真のエンジニアとはいえません。研削が終わって出てきた製品を測定器で一つ一つ検査したとき、寸法がすべてストライクゾーンに納まっていたら僕の勝利。毎回、完全試合でしめくくるために、自分の弱点を克服し、もっとスキルアップしていきたいと思います。入社して最初に苦労したのは、測定器の使い方を覚えること。髪の毛の百分の一の違いを正確に判定できなければ、自分が加工した製品の精度を保証できないため、何度も練習を重ねました。僕が配属されたPN課では文字通り、ピン(棒状)のローラを造っています。直径が4㎜から24㎜のものまであり、長さも色々。山野下さんが担当する中空ローラの外形も僕が操作する心しんなし(センタレス)研削盤で加工します。材料が細く、肉厚が薄いものは研削の加減が難しく、金属は熱くなると膨ぼうち張ょうする性質があるため、熱を持った研削直後と常温に戻った状態では測定値に差があり、それを計算しながら砥石の調整などを行わないといけません。高校時代にソフトテニスをしていた僕は、幅5㎝のサイドラインぎりぎりを狙っていましたが、ローラの研削加工は、その単位が㎛(マイクロメートル)の世界。狙いすぎて微かすかに外してしまったことも何度かありました。 完成したピンは自動車をはじめ、高い精度が要求される様々な機械の部品を連結したり、位置を固定するために使われるので、小さくても重要な役割を果たします。この部署で生産される量は1日、数十万個。万一、規格よりも小さくなってしまった場合は材料をすべて廃はき棄することになります。常に神経を研ぎ澄まし、自分が担当する4台の研削盤を見回りながら、厳しい目で寸法精度を測定します。心なし研削盤とつきあい始めて3年目を迎えました。「心なし」といっても、暑さや寒さも感じ、砥石がすり減れば、思ったように言うことを聞いてくれません。相手はもの言わぬ機械でも、その気持ちを理解し、こまめに手をかけて(調整して)やれば、いい仕事をしてくれるのです。最近、僕も心に余裕ができ、「エレアコギター」を買って練習をしています。ユーチューブで弾き語りの動画を見て始めたのですが、ギターもまずコードを覚え、何度も練習しなければ自在に演奏することはできません。まだ人には聞かせられませんが(笑)、少しずつ楽しさを感じ始めています。機械にも〝心〟があるマニアックな車が好きで、愛車は旧車のRV車。プライベートも充実させたいから、正確で速い仕事の仕方を先輩から学んでいます。入社するまで工具もほとんど触ったことがありませんでした。勇気を出して新しいことにチャレンジし続ければ、できない仕事はありません。ベアリング組込用各種ローラ、精密ピン・シャフト類の製造。高精度CNC心なし研削盤、低騒音型ベーンポンプ等の開発・設計・製造。東振グループ 株式会社東振精機 株式会社東振テクニカル 株式会社東振〒923-1121 能美市寺井町ハ18番地Tel. 0761-58-5222 URL http://www.tohshin-inc.co.jp■代 表 者 代表取締役 中村 俊介■設 立 昭和31年 ■従業員数 690名
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