株式会社ツキボシP&P
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まな の る 63oV1202ETON.lARUKAS■めっき担当   S さん鉄の斧おも銀の斧に変える不思議な水槽が必要なように、めっきの種類や素材に合わせて薬品の濃度について基準を設定し、各製造ラインに指示を出さないといけません。工こい程管理の書類をつくるのも重要な私の仕事。現在の部署に来て、パソコンも上うま手く使えるようになりました。高校生の頃はパティシエになるのが夢でしたが、思い切って新しい世界に飛び込んでみたら、自分に出来ないと思っていたことが目に見えて出来るようになり、楽しくなっていきました。今年は2級電気めっき技能士の検定試験にも挑戦するつもり。これから先、自分がどんな色に変化していくのか楽しみです。うてしかった車をついに手に入れました。休みの日は、愛車でドライブするのが最高の楽しみ。音楽がいい音で流れるのも、暗くなってライトがオルタネーター(発電機)が正常に働いているから。その中に自分がめっきした部品が使われていると思うと、よけい愛着が湧わきます。今、僕が担当しているニッケルめっきは、白色で固く錆さびにくいため、車や電子部品に多く使われています。オルタネーターに組み込まれているその部品は、銅でできた円形の小さな部品。めっきする前は十円玉のような色をしていますが、それがシルバーのアクセサリーのように変身するのですから、最初に見た時は感動しました。金属の被ひく膜をつくるめっきは、中学の理科でやった電気分解の実験と同じ原理。工場のラインにはいくつもの水槽がつながった装置があり、ゅうしょく就し職して2年目に、僕はずっと欲んと点てう灯するのも、エンジンと繋つがった六角形の網状のバレル(樽た)がゆっくり回転しながら、薬品の入った水槽の中を順番に浸つかっていきます。水槽とバレルにはそれぞれプラスとマイナスの電極が取り付けられていて、電子の働きによってバレルに入った金属材料に被膜がつくられるしくみ。もしここに‘鉄の斧’を入れたら、‘銀の斧’になるんです(笑)。1つのバレルの中には、めっきする部品が約8千個入っていて、1日にはそれぞれ異なる薬品が入っているので、補充する時は確認しないといけません。一度だけうっかり入れ間違えたことがあって、大変なことになりました。でも、どうしたら二度と間違えないか考え、工夫することで失敗はなくなりました。そして3年目を迎えた今では、機械のトラブルにも自分一人で対処できるようになり、ニッケルめっきに関しては絶対的な自信をもっています。この工場では、世界で最も有名なバイクのスポークのめっき加工もしていて、車好きの自分にとっては心がときめきます。それも自分ができるようになりたいから、頑張ってに80バレル分を処理します。各水槽めっき技能士の資格も取りたいと思います。高校時代は理系。数学は得意でしたが化学は苦手でした。でも苦手なことができるようになると楽しいですよ。平日は目一杯働き、土日は自分の時間を思い切り楽しむ。望んでいた生活スタイルが、この会社で叶えることができました。めっき製品の加工(亜鉛、ニッケル、ニッケルクロム)および、各種化成処理(ボンデ処理、TBC-3コーティング処理、アルミ化成処理)など表面処理加工。株式会社ツキボシP&P〒929-0124 能美市浜町タ141番地Tel. 0761-55-1122 URL http://www.tsukiboshi-pp.jp ■代 表 者 代表取締役社長 打本 渉 ■設   立 昭和19年  ■従業員数 100名  

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