有限会社吉塚工務店
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木でコンクリートを制する感動の数だけ成長できる自分がつくった枠を取り外すとき感動が大きな自信へと変わる山やまぐち口 翔しょうたわ小さい頃、大工をしていた祖父の仕事場に行ってよく手伝いをしていました。住宅の現場で働くいろんな職人さんの仕事を見る機会があったので、“型かく枠大工”さんが家の基礎部分の型枠を組み、中にコンクリートを流し込む様子も見ていた覚えがあります。子供が生まれたことがきっかけで、手に職をつけたいと門をたたいたのが、型枠工事を専門とするこの会社。建築現場には馴なじ染みのあった自分でしたが、初めて現場に入った時はオロオロしてしまいました。親おた方から仕事を教わるも、一から十まで付きっきりというわけにはいきません。壁を造るために、何枚ものコ*ンパネを水平に揃そえ、垂直に立てていくのですが、先輩が半日で終わる仕事も、自分は丸一日かかってしまいました。「どうしたらキレイに早くできるのか」いろんな先輩のやり方を観察して勉強しました。やか新湊に完成した新しい中学校は、基礎づくりから躯くたい体の完成まで全て関わりました。1階から屋上まで、建物全体の構造を支える柱、壁、床、天井、そして階段部分など、それぞれ型枠の組み方も異なるので、いろんな技術を学ぶことができました。何と言ってもこの仕事のメインイベントは、型枠の隅々まで流し込まれたコンクリートが固まって、いよいよコンパネが剥はがされる時。設計図に平面的に描かれた建物の構造がリアルな立体となって、堂々とした姿を現あらわすと、自分たちが成し遂とげた仕事に感動し、達成感を味わいます。今年、国家資格の「1級型枠施工技能士」の技能検定に合格することができました。ようやく職人としてスタートラインに立てたなと思います。次は責任を持って現場を任せてもらえる親方(職長)になるのが目標。修行の日々はまだまだ続きそうです。アンラッキーもチャンスのうち自分にとって中学、高校時代は、カヌー競つきた6年間でした。国体に出場し、技に燃え尽日本代表メンバーとしてドイツで開催された命的な肩の世界大会も経験しましたが、致故障によりドクターストップ。カヌーをやめるのはショックでしたが、そのおかげで、新しいことに挑戦する機会を与えられた気がします。未知の経験は多くのことを教えてくれ、視野も広げてくれました。ちめいてき■■■型枠工事業。鉄筋コンクリートの建物や構造物の基礎となる躯体の型枠をつくるプロの大工職人集団です。有限会社吉塚工務店〒930-0822 富山市新屋60番地の7Tel. 076-451-4339URL http://www.ysz.co.jp/ ■代 表 者 代表取締役社長 吉塚 弘和■創  業 昭和48年 ■従業員数 87名*コンパネ … コンクリートパネル。コンクリート型枠用に使用する合板のこと。(31歳)さん出身校:上市町立上市中学校、富山第一高等学校ろ12型枠大工有限会社吉塚工務店工事部 副職長 1級型枠施工技能士

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