―いつか花さく君たちへ―
「技術は、見て盗め」。
職人と呼ばれる人達の間で言い古された言葉があります。学歴も生い立ちも関係ない、自分の腕だけがものをいう世界で、長い年月をかけ、多くの経験を積み重ねることでものにした技術は、易々と人に教えられるものではなく、言葉だけで簡単に理解できるはずもありません。だから「見て」、自分で繰り返しやってみるしかないのです。先人の歩いてきた道を、また時間をかけてたどることでしか、技能は身につかないものなのです。
そうやって身につけた技能は、教科書で覚えたことと違って、簡単に忘れることはありません。自分の中に潜んでいる能力を見出すことができれば、それはリアルなチカラとなって、自分の未来を切り拓いてくれるでしょう