―いつか花さく君たちへ―
自分の仕事の重要性を強く感じたのが今年1月。地震発生の翌日に会社の仲間と向かったのは、能登半島の大動脈ともいえる「のと里山海道」でした。緊急車両を通すルートを確保するため、崩落したり、歪んで車線に段差が生じた道路を修正することが自分たちの任務。能登の営業所から駆けつけた社員の中には被災した人もいましたが、自分たちにしかできない仕事に大きな使命を感じ、夜を徹して道を直しました。道路を守ることは命を守ること。これまで現場で厳しく教えられた理由をはっきりと知ることができました。(現場監督 Oさん 23歳)
私たち「建設ディレクター」は、現場監督に代わり、必要な書類の作成や事務的な仕事を引き受けます。その目的は、現場の第一線で指揮をとる監督に、技術者としての任務を充分に果たしてもらいたいから。私は表計算ソフトを工夫し、管理表を正確に作成できるようにしたり、現場に出向いて検査に立ち会うなど、監督の仕事を後方から支援しています。これから被災地の復興工事が本格的に始まると思いますが、新しく設けられたこの職種は、力仕事はできなくても郷土の再興に貢献できることがたくさんあることを教えてくれます。(建設ディレクター Tさん 30歳)