ブログ

「まだ、あげ初めし前髪・・・」の頃 
2012/04/22 10:04

昭和49年(1974年)放映のNHK広島局制作「木曜ファミリー」。
広島県高田郡吉田町(現・安芸高田市吉田町)の吉田小学校で
毎年行われている卒業記念自画像制作が60周年になった?のを記念
してつくられたTV番組。



昭和49年といえば、僕は小学校3年生。僕より3年先輩の人達の
小学6年生時代の古い映像である。
自分で描いた自画像を手に、将来なりたい職業について話すのだが、
面白いのは、同じ小学校を卒業したお父さんやお母さん、おじいちゃん、
おばあちゃん、校長先生、給食のおばさんも登場して、小学校時代を
語っているところ。
大正時代や、戦時中の時代背景をうかがい知ることができる。
戦前の日本の祝祭日であった「三大節(四方拝・紀元節・天長節)」の
話が出てきたり、平和な時代とは違う価値観や考え方がわかって興味深い。
自画像を描くときは、各々手鏡を持ってきて、鏡に映る自分の顔を見つめる。
自分の顔を画用紙に写しとりながら、将来なりたい自分の姿を想い描く。
今までに、いろんな自己啓発書を読んだり、高額な成功セミナーに参加した
ことがあるが、セルフイメージを高める上で、これほどシンプルで明確な
アファーメーション(深層自己説得法)はないなと思う。小学生だけに
これをさせておくのはもったいない。就活で悩む大学生にも是非、やらせた
ほうがいいね。(手遅れかもしれないけど)
僕が驚いたのは、自画像にしても手書きの字にしても、昔の日本人は、
習熟していたこと。個人差はあるものの、現代の小学生や中学生と比べても、
“大人”であったことを感じさせる。
きっと、今よりもっと“生きることに真剣”だったに違いない。
自分も自画像を描いてみたくなった。
現在も吉田小学校では、この自画像制作が100年近く続いているという。
OSK201202100084.jpg
広島県安芸高田市立吉田小学校の6年生67人が9日、卒業記念の自画像制作
に取り組んだ。
100年近く続く伝統行事。これまでに約6500人の卒業生描き、クラスごと
に集めた自画像の額が140枚残る。子どもたちは、広島女学院大学の三桝正典
准教授から指導を受け、鏡に映る自分の顔をじっくりと観察しながら、はがき大
の画用紙に描いていった。
作品の横には「医者」「料理人」「農業」など将来の夢を添えた。(朝日新聞)