ベトナムで事業をしている知人から年初に送られてきたメルマガ
にはこんな話が書かれていた。
「ベトナム人が日本に積極的に行ってくれるのは2020年までで、
その後はどんどん減っていく。日本がベトナム人に見捨てられる
日は遠くないかもしれない」。
ベトナムの人材の送り出し機関や日本語学校の関係者によると、
2020年のベトナム全体の一人当たりGDPは、3,500USD近くまで行き、
ホーチミン市は9,800USDと予想されている中、日本に行っても大して
ノウハウも身につかず帰ってくる出稼ぎ労働者のような技能実習生
や名目上留学生(実際はワーカー)では、日本に行く必要が無く
なってくるだろうということ。
世界の中でも覚えるのが難しいと言われる日本語を半年近く学ば
ないと日本にいけない上に、ベトナムにいるのと大して差のない
程度しか稼げず、ベトナムに帰っても日系企業の進出数もそこまで
多くないのでポジションも少なく、欧米などの外資系と比べると
給与も低い状態。そりゃ間違いなく減っていくだろうなというのが
現実的な話です。
特に介護人材の受け入れについては、日本が特に期待している分野
であり、去年、国会で正式に承認され、本格的な受け入れが始まる。
しかしながら、いろんな送り出し機関の人に「介護人材の送り出し
も行うのか?」と聞いてみると、やる予定のところもあったが、
複数の送り出し機関が「今のところやらない」との回答。
「やらない」と言ってる彼らの意見をまとめると、
1.既存業種で手一杯なので、手が回せない
この数年、ベトナムから日本への技能実習生の受け入れが急増して
いる中、すでに受け入れを行ってくれている企業からのリピートなど
で、今年以降もさらに多くの人材を日本に送ることが見込まれるため、
介護までやるキャパがない。
2.研修期間が通常より長く、負担が大きい
小さなミスも命取りになりかねない介護業界では、語学力も「N3」
レベルが求められる。事前研修も既存業種よりもかなり必要となり、
1年〜1年半程度はかかる(既存業種だと6か月程度)。これでは、
人材の送り出し機関、実習生(日本に行く間では基本無収入)への
負担が大きすぎる。
3.そもそもベトナム人が日本で介護をしたいと望んでいない
ベトナム人は家庭で祖父母などの介護を経験していてその大変さ
も知っている人も多い中、敢えて介護の求人にどれだけ応募して
くれるのか疑問。
というようなことが踏み切れない理由として存在しているようです。
現在、65歳以上の日本人は、3,392万人。人口比率は、26.7%。
75歳以上は、1,641万人で、13%。
一方、新生児の出生数は約100万人。現在70歳を迎える「団塊の世代」
の出生数(約268万人)と比べると、4割にも満たない。
今朝の新聞の見出しに、
「高齢者の定義を「65歳以上」から「75歳以上」に引き上げるべきだ
と提言」とあった。
今から70年以上前、多くの若者が日本の国体維持のために散華していった。
これからの時代は、多くの高齢者が国体維持のために散華しなければ
ならないのかもしれない。