ブログ

人生、どう働くか。
2017/03/04 03:03
NHK朝ドラ「べっぴんさん」。
時代は、大阪万博のあった1970(昭和45)年頃。
戦後を生きぬき、定年退職を迎えたオライオン(坂東営業部)の
長谷川さんのセリフ。
「どう働くかは、どう生きるかにつながります。皆さんもどうか
充実した人生をお送りください」
天皇陛下のベトナム公式訪問のニュースで知った、残留日本兵の話。
「太平洋戦争(大東亜戦争)時、当時のフランス領インドシナに進駐
し、ベトナムで終戦を迎えた旧日本軍の兵士が、その後も現地に残り、
フランスとの独立戦争に加わった。その残留日本兵の妻や子供たち
との面会をされた」
そして、今朝の北國新聞に掲載されていた、ビーインググループ
喜多社長が社員に語っているという言葉。
「責任感で仕事をするな。使命感でやろう」
この3つの事柄に共通した、「生き方」に対する“日本人らしさ”
を感じた。
人は、生まれ変わり死に変わりを繰り返すのかわからないが、
たまたま生まれ落ちた時代環境によって、運命は変わってしまう。
国家存亡の危機にあり、衣食住はおろか、生命すら保証されない
時代においては、「個人」より「公」が優先される。個人が果たす
べき使命は「公のため」であり、自らの命を賭ける大義がそこに
あった。
敗戦後も、異国の独立のために闘い、矢弾尽き果てて屍となった
旧日本軍の話はベトナムの他、アジアの国のいたるところでも
聞かれる。きっと残留日本兵たちの胸中には、「何のために闘うか」
という命題の答え(使命)を持っていたのだと思う。
戦争のない平和な時代。平等に教育を受けられ、仕事も引く手あまた。
美味いものや娯楽にあふれ、高度医療によって長寿も享受できる。
そんな幸運な時代の国に生まれたことは喜ぶべきことであるが、
「個人の幸福」が優先されるようになったら、自分の「生き方」や
「使命」はどこにあるのか?それを見出すのは、とても難しい時代
なのかもしれない。