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仕事にやりがいを求めてはいけない?
2017/03/24 07:03
10代の若い人から80代のご年配の方まで、これまで取材させて
いただいた方は1,000人近くになる。
長年経験を重ねて来られた方の話には、いろんなエピソードが
あり、幾年も時を重ねてこそ達することのできる、深い境地に
触れさせていただける。
しかし、社会経験が少ないはずの若い人の話に感服させられる
こともしばしばある。
つい最近の取材でも、そんな若い女性との出会いがあった。
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若干19歳。地元の商業高校を卒業し、社会人になって1年目の
彼女が勤めているのは、大学生でもなかなか内定をもらえない、
地元では大手の人気企業。
同期入社の社員は皆、大学生で、高卒は彼女一人だったらしい。
彼女の両親は大学に進学して欲しかったみたいで、普通科では
なく商業高校に行くと決めた時、『親不孝』って言われたそうだ。
本人曰く、
「単純に、大学生のイメージより、働いている社会人の方が
カッコイイと感じたんで、大学進学は全く考えなかった」
そして次の言葉がまた、うならせるものだった。
「わざわざ大学に進学して、遊びながら勉強するよりも、
社会に出て働いた方が、生きた勉強ができると思いました」
こんな彼女は商業高校で、全商検定5冠(全8種目の検定のうち、
5種目で1級を取得すること)を達成し、さらに難関の日商簿記の
2級をなんと2年生の時に一発合格している。
彼女の会社では、社員同士の対話の時間を大切にしているそうだ。
「会社で仕事について話し合っていると、みんな熱くなって…。
自分も、ただ聞いてるだけの傍観者じゃいけないなと思って、
思い切って自分の意見を言うと、みんなちゃんと聞いてくれるんです」。
学生時代は、先生や周りの目が気になって、ストレートにものが言え
なかったという彼女。
「やっと自分の“素”を出せる場所と出会えた。家族からも
『積極的になったね』って言われます」。
そして、最後にこんな話をしてくれた。
「面接のマニュアルに書いてあったんですが、
『何か聞きたいことがありますか?』と聞かれたら、
『この仕事のやりがいは何ですか?』と質問しなさいと。
でもそれってなんか違うと思うんです。
“仕事のやりがい”と言うのはおかしい。やりがいの主語は、
“私”じゃないといけない。
なぜって、
“人”が仕事に思いを込めるから、やりがいに感じるのであって、
仕事をすれば感じられるというものではないから」。
まさにおっしゃる通り。社会人1年生の女の子に完全に脱帽です。
こういう若い人が増えてくれたら・・・、「さくらノート」はもういらない!