これらはみな、知的障碍のある方が描いたものです。
“働く”ということは、自分が社会に貢献していることの“証し”
そういう彼らの「おもい」がどの絵からも伝わってきます。
「会社の歯車にはなりたくない・・・」 一般的によく口にする言葉ですが、
知的障碍のある方にとって、「歯車になる」というのは理想であり、
最大の“ほめ言葉”だという話を山崎コンクリート工業㈱の山崎社長から聞きました。
歯車や、いくつもの部品の組み合わせによって動く工作機械。
あらゆる工業製品を作り出す高精度の工作機械は日本のお家芸。
その技術力は他の追随を許さない、モノづくりニッポンの象徴でした。
しかし今や、日本以外の近隣国でも日本製とほとんど性能が変わらない、
ハイレベルの工作機械が製造され、しかも半値に近い価格で販売されていると
いいます。
安いのは、人件費コストが安いからで、中に使われている主要部品は
日本製なのだそうです。
工作機械の場合、「ボールねじ」という基幹部品の精度が機械の性能を左右します。
半導体をはじめとする、高精度が要求される最先端のモノづくりには、やはり
“Made in Japan” がはずせないんですね。
だから今、日本製の基幹部品が、世界中で奪い合いになっているのだそうです。
“歯車”がよくなければ、機械は性能を発揮できない。
機械は部品を組み合わせればどこでも造れるけど、その性能は構成する部品に
よって決まります。
一流の部品になれば、まわりは決して放ってはおきません。
どうせ歯車になるのであれば、そんな誰もが欲しがる歯車になりたいものです。
働く人の絵
2010/09/23 05:09